- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県郡山市
- 広報紙名 : 広報こおりやま 2025年7月号
■城 清里仲さん Jo Serina
闘病生活を乗り越え、片平町で108種類ものブルーベリーを栽培している城さん。農園を営む思いを伺いました。
○こだわりの一粒で、ブルーベリーのファンを増やしたい
助産師だった頃、健康診断でガンが見つかりました。闘病生活を強いられ、仕事も続けられず生活は大きく変わりました。それでも、病を経験したことで、「一度きりの人生、後悔のないように何かにチャレンジしたい」と思い、前からやってみたかったブルーベリー栽培を始めました。気軽に始めたものの、食べてみると甘くておいしいし、体にも良くて。この魅力をもっとたくさんの人に届けたいと、各地の農園で栽培方法を一から学び、2021年に片平町でブルーベリー農園「ベリーズパーク郡山」をオープンしました。
育てるブルーベリーは、たくさん採れる品種よりも味や香りが良いものにこだわっています。しかし、種類ごとに最適な肥料や気候も違うので、うまく実らないなどの失敗も多くありました。悩みながらも研究をして、一昨年あたりからはやっと満足できる実が育つようになり、今では108品種を栽培しています。農園では家族も協力してくれて、子どもたちは育てているブルーベリーの味や香りなどの特徴を紹介するポップを作ってくれたり、夫は仕事の休日に園内で営業しているカフェに立って、ブルーベリーを使ったアイスやスムージーを販売してくれます。来園されたお客さんが「こんな甘いブルーベリーは初めて!」と満面の笑みで食べてくれた時は、家族一同とてもうれしい気持ちでいっぱいです。
ここまでできたのも、私のこだわりを受け入れ、支えてくれた家族や、農園に足を運んでくれるお客さんのおかげです。感謝の気持ちも込めて、これからもさらにおいしいブルーベリーを育てて、ファンをもっと増やしていきたいです。