くらし 若者の声、市政へ―
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- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県喜多方市
- 広報紙名 : 広報きたかた 令和7年9月号 No.237
8月12日(火)、市長と喜多方高等学校の生徒が本市の身近な課題や、未来について意見交換を行う「将来を担う若者提案事業」を実施しました。
この事業は、本市の身近な課題などについて、若者によるこれまでの常識にとらわれない、自由で斬新な発想を取り入れ、課題解決に努めるために開催しました。また、若者が自分の住むまちのことを自分事として捉え、市の課題解決などに積極的に関与することで市政への関心を高め、市の活性化につなげることを目的としています。
今年度は、喜多方高等学校2年生9人が参加し、市長に直接、政策提言や未来への思いなどを話し、本市の身近な課題などについての視点を共有しました。
■若者が集まる施設の建設(伊藤 煌 さん)
10代~20代、子育て世代などの若い世代が集まって楽しめる施設が少ないと感じています。学生の立場からの提案として、雑談や学習などで利用できるカフェスペースがある施設を建設するのはどうか。
■若者向けのイベントで交流(猪俣 優太 さん)
市外から呼び込むイベントと並行して、地元の若者が集まるイベントの開催はどうか。
特に冬の時期は、市内外ともに交流の機会が少ないと感じているので、屋内スポーツのイベントなどを開催することで、地域の交流が深まると考えています。
■商業施設によるにぎわいの創出(伊藤 柚乃 さん)
買い物や遊び場が少ないと感じているため、商業施設の建設はどうか。
友人と遊ぶ際や、洋服・雑貨などを買う場所が少ないことから、市外に出る機会が多く、時間と交通費が負担になっています。商業施設が増えた場合、遊ぶことだけでなく、地域の方との交流も深めることができ、にぎわいが創出されると考えます。
■人が集まる場所で地域活性化(岩渕 乃愛 さん)
商店や飲食店の閉店により若い世代が集まる場所が少なくなっていると感じているため、商業複合施設の建設はどうか。
放課後や休日の過ごし方の選択肢が少ないため、市外に出ることが多いのが現状です。この状態が続いてしまうと、市外に出る若い世代が多くなり、地域の衰退化が懸念されます。若者が住み続けたいと思えるまちづくりとして、人が集まる施設の建設は必要だと考えています。市内に人が集まり地元の消費が増えることで、地域経済の循環が良くなり、活性化に繋がります。また、雇用創出や災害時の物資供給の拠点として活用できる可能性があるなど、多方面で効果が期待できると考えます。
■安心のため街灯の増設を(加藤 礼大 さん)
夜になると周囲が見えないほど暗くなる箇所が多く、危険だと感じているため、街灯の増設を提案します。
街灯を設置する場合は、青色LEDが防犯対策として有効であると聞いたことがあります。安全・安心なまちづくりのために街灯の設置は必要だと考えます
■新規就農者を増やす(岩下 遥秀 さん)
市の基幹産業は、農業であると考えています。しかし、高齢化により、農家の担い手が不足していることが現状だと思います。
担い手不足解消のために、新規就農者への支援を増やし、参入しやすい環境を作り上げていくべきと考えます。
■街灯の設置を適正に行う(遠藤 奏 さん)
私の住んでいる地域は街灯が少ないことから、夜道が暗く、危険だと感じています。私の住んでいる地域以外でも街灯の少ない場所がみられます。
どの場所にどのようにして街灯を設置するのかを考える必要があると思います。街灯の明かりが増えることで、市の安心・安全につながると考えます。
■行政職員の確保と若手人材の育成(海老名 郁麻 さん)
少子高齢化に加えて、公務員志望者が少ないことから、応募者を増やすために、働き方や環境などの改善が必要ではないか。
本市だけでなく、同じ課題を持つ自治体は多いと思うので、行政職員の確保と若手人材の育成が必要と考えます。
■学生の学力向上に向けて(山口 瑠璃斗 さん)
学力を身に付けることは、将来の選択肢を広げることに繋がります。学力の向上には学生自身の努力だけでなく、先生方の授業のあり方も大きな要素だと思います。学びの共同体として、学生と先生ともに学力の向上に向けた学習を行うなどの取り組みを実施するのはどうか。
■Interview
学校を通して、この事業のお知らせを聞き、行政の仕事に興味がある生徒が参加しました。
市長と意見を交わし、それに対する考えや取り組みなどを伺ってみて、市のために実現したいことや課題に思っていることは、私たちとほとんど同じであることを知ることができました。直接、話ができる機会なので参加して良かったです。
問合せ:企画調整課 広報広聴係
【電話】24-5206