くらし [特集]たむら生き物図鑑(1)

■田村(たむら)で会(あ)える生(い)き物(もの)たち
ーたむら生(い)き物(もの)図鑑(ずかん)ー
昆虫先生(こんちゅうせんせい)ことムネリンが、田村(たむら)で会(あ)える生(い)き物(もの)たちを紹介(しょうかい)します!

◇田(た)んぼの生(い)き物(もの)
[ゲンゴロウ]
見(み)た目(め)が卵形(らんけい)で、後(うし)ろ脚(あし)がフィンのような形状(けいじょう)から泳(およ)ぎがとてもうまい。ただ、かわいらしい見(み)た目(め)に反(はん)して、肉食(にくしょく)で死(し)んだ魚(さかな)や昆虫(こんちゅう)に群(むら)がる。最近(さいきん)は、里地(さとち)や里山環境(さとやまかんきょう)の減少(げんしょう)や農薬(のうやく)の影響(えいきょう)で数(かず)を減(へ)らしている。

[ミズカマキリ]
見(み)た目(め)はカマキリに似(に)ているが、カメムシの仲間(なかま)である。泳(およ)いで獲物(えもの)を捕(つか)まえるコオイムシとは異(こと)なり、水底(すいてい)や水草(すいそう)で待(ま)ち伏(ぶ)せし、小魚(こざかな)や小(ちい)さな昆虫(こんちゅう)が目(め)の前(まえ)に来(く)るのを待(まつ)つ。鎌(かま)のような前脚(まえあし)で獲物(えもの)を挟(はさ)み、体液(たいえき)を吸(す)う。

[ギンヤンマ]
頭部(とうぶ)と胸部(きょうぶ)が緑色(みどりいろ)のトンボで、腹部(ふくぶ)の色(いろ)はオスが水色(みずいろ)、メスが緑色(みどりいろ)だ。トンボの仲間(なかま)では最速(さいそく)で飛(と)べるが、逆(ぎゃく)に急停止(きゅうていし)やホバリングもできる。高(たか)い飛行能力(ひこうのうりょく)で空中(くうちゅう)の昆虫(こんちゅう)を脚(あし)で、すぐに捕(つか)まえて食(た)べる。

[アカハライモリ]
両生類(りょうせいるい)の仲間(なかま)であり、日本(にほん)だけに生息(せいそく)する固有種(こゆうしゅ)である。名前(なまえ)の通(とお)りお腹(なか)が赤(あか)く、これは天敵(てんてき)の鳥(とり)に襲(おそ)われた際(さい)にそれを見(み)せ、自分(じぶん)が危険(きけん)であることをアピールするためである。フグがもつ毒(どく)「テトロドトキシン」を体(からだ)に持(も)つ。

[コオイムシ]
名前(なまえ)の由来(ゆらい)は、メスがオスの背中(せなか)に卵(たまご)を産(う)み、自身(じしん)の卵(たまご)を守(まも)ってもらうことである。採集時(さいしゅうじ)、オスは背中(せなか)に卵(たまご)がある状態(じょうたい)で見(み)つかりやすい。水中(すいちゅう)で泳(およ)いで小(ちい)さな昆虫(こんちゅう)を前脚(まえあし)で挟(はさ)んで体液(たいえき)を吸(す)う。

[ガムシ]
見(み)た目(め)はゲンゴロウに似(に)ているが、脚(あし)の形状(けいじょう)で見分(みわ)けられる。本種(ほんしゅ)は水草(すいそう)を食(た)べる。胸部(きょうぶ)から腹部(ふくぶ)へ針(はり)のような突起(とっき)が一本伸(いっぽんの)びており、それが牙(きば)に見(み)えることから「牙虫(がむし)」と名付(なづ)けられている。