くらし [特集]たむら生き物図鑑(2)

◇山林(さんりん)の生(い)き物(もの)
[カブトムシ]
日本(にほん)で最(もっと)も有名(ゆうめい)な昆虫(こんちゅう)の一(ひと)つで、大(おお)きな角(つの)が特徴(つの)だ。夏(なつ)に現(あらわ)れるが、他(ほか)のクワガタ同様暑(どうようあつ)さが苦手(にがて)であり、昼間(ひるま)は根元(ねもと)に隠(かく)れ、涼(すず)しい夜(よる)に活動(かつどう)を始(はじ)める。幼虫(ようちゅう)は腐葉土(ふようど)を食(た)べ、成虫(せいちゅう)はクヌギやコナラの樹液(じゅえき)を食(た)べる。

[ノコギリクワガタ]
ミヤマクワガタと異(こと)なり温暖(おんだん)な広葉樹林(こうようじゅりん)に生息(せいそく)する。体長(たいちょう)が大(おお)きくなるほど大(おお)あごが湾曲(わんきょく)し、内歯(ないし)がのこぎり状(じょう)であることが特徴(とくちょう)だ。樹液(じゅえき)や街灯(がいとう)の下(した)を探索(たんさく)、または広葉樹(こうようじゅ)を蹴(け)ると死(し)んだふりをして落(お)ちてくる。

[オオミズアオ]
田村市(たむらし)では夏(なつ)に現(あらわ)れる、100mm以上(いじょう)にもなるヤママユガの仲間(なかま)だ。特徴(とくちょう)は緑色(みどりいろ)を帯(お)びた白(しろ)く美(うつく)しい翅(はね)だ。本種(ほんしゅ)の仲間(なかま)の成虫(せいちゅう)は口(くち)がないため長(なが)く生(い)きられず、幼虫(ようちゅう)の時(とき)に蓄(たくわ)えたエネルギーで飛(と)ぶ。夜間(やかん)に街灯周辺等(がいとうしゅうへんなど)の光(ひかり)に集(あつ)まる。

[オオムラサキ]
日本(にほん)の国蝶(こくちょう)で準絶滅危惧種(じゅんぜつめつきぐしゅ)に指定(してい)されている大型(おおがた)のチョウだ。性別(せいべつ)で翅(はね)の色(いろ)が異(こと)なり、特(とく)にオスは名前通(なまえどお)り鮮(あざ)やかな紫色(むらさきいろ)の翅(はね)が特徴(とくちょう)である。幼虫はエノキの葉だけ食べるが、成虫はクヌギやコナラ等(など)の雑木林(ぞうきばやし)で樹液(じゅえき)を吸(す)う。

[ルリボシカミキリ]
名前(なまえ)の通(とお)り鮮(あざ)やかな青色(あおいろ)と黒色(くろいろ)の体色(たいしょく)が最大(さいだい)の特徴(とくちょう)だが、標本(ひょうほん)にすると色(いろ)が褪(あ)せてしまい失(うしな)われてしまう。広葉樹(こうようじゅ)の雑木林(ぞうきばやし)に生息(せいそく)し、特(とく)にブナ・クルミ科(か)の枯死(こし)した樹木(じゅもく)に産卵(さんらん)のために集(あつ)まる。

[ミヤマクワガタ]
山林等(さんりんなど)の涼(すず)しい雑木林(ぞうきばやし)にいるクワガタムシだ。大(おお)きな特徴(とくちょう)はオスの頭部(とうぶ)に「耳状突起(じじょうとっき)」と呼(よ)ばれる冠状(かんじょう)の突起(とっき)があり、これは幼虫(ようちゅう)の頃(ころ)に低温環境(ていおんかんきょう)にいるほど発達(はったつ)しやすい。体毛(たいもう)が生(は)えており、その姿(すがた)は黄金色(おうごんいろ)に輝(かがや)いて見(み)える。