くらし 〔特集〕新春対談 本宮市長×農業委員会会長×商工会会長(1)

「本宮の元気を支える農商工の行方」

今年は農業委員会会長、商工会会長と本宮の農業・商工業の未来について語ります。

○本宮市商工会会長(左)
渡辺 弘一氏
1961年11月5日生まれ。株式会社渡辺孫六商店代表取締役。渡辺弘一税理士事務所所長。平成18年5月本宮市商工会の理事に就任後、副会長を経て令和6年5月に会長就任。趣味はゴルフで、座右の銘は「Stay Hungry.Stay Foolish.」

○本宮市農業委員会会長(右)
遠藤 政幸氏
1960年3月19日生まれ。農業経営者であり、市の認定農業者。主に米と畜産を営む。平成19年7月より本宮市農業委員を経て、令和4年7月に会長就任。趣味は野球で、現在も還暦野球チームで活動している。座右の銘は「不言実行」

市長:あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
今日は本宮市を支えている産業として農業委員会会長、そして商工会会長に来ていただきました。まずは令和6年を振り返っていただき、そして本年はどのような1年にしていきたいとお考えかお聞かせください。

遠藤:昨年は本当に暑い日が続き、病害虫や熱中症への対策をしながらの農作業になりましたが、収穫の秋を迎えると米の概算金が大幅に上がり、農家にとっては嬉しい1年となりました。
本年は儲かる農業を目指し、戸別補償的な直接支払金制度の実現に向け、要望活動を展開していきたいです。

渡辺:商工会を取り巻く環境としては米価を含め物価の上昇と賃上げが大きな動きとしてありました。それに振り落とされることのないよう取り組んでいく必要があります。その中で市から補助をいただき実施したプレミアム付商品券や2年ぶりの夏まつり開催などは大きな経済効果がありました。
人手不足の中で物価上昇に見合った賃金の引き上げをどう実現していくか、また、省力化や生産性の向上も求められています。商工会としては、会員支援のために研修会の充実や異業種交流の活発化、創業者や既存の事業者に対する支援、金融機関と協力した資金調達手段の検討などに取り組んでいきたいと考えています。

市長:本当に変化の大きい1年をよく踏ん張っていただいたと思います。同時に市としてもう少しフォローできたのではないかとも感じています。
農業では農業資材や肥料などがここまで値上がりするとは予想していませんでした。商工業でも物価上昇とそれに伴う賃上げをどうしていくか、非常に難しい問題です。
遠藤会長からあった儲かる農業、元気な農業にするためにどういったことが考えられるでしょうか。

遠藤:これまで後継者不足、なり手不足に悩まされてきましたが、今回の米価の上昇、これを起爆剤にしていきたいと思っています。少しずつなり手が増えてきている現状もあり、若者、若手農業団たちと意見交換をしながら進めていきたいと思います。市の方には、農業用機械の補助の拡充を併せてお願いしたいと考えています。

市長:農業用機械の補助に関してはこれまでも規制を緩和してきた経過があります。難しい状況が続いており、すぐにできるとは言えませんが、担当部と話をしていきたいと思います。