- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県双葉町
- 広報紙名 : 広報ふたば 2025年5月 災害版 No.168
■夢と希望のある「学び」へ
2025年(令和7年)、4月1日 双葉町教育委員会教育長四期目の辞令を伊澤町長より頂きました。初心にかえり、双葉町の復興・創生に加えて、教育行政の充実に努めてまいる所存ですので、今後ともよろしくお願いいたします。
改めて今までの町復興と教育行政の現況を報告しますと、令和4年8月30日に、一部避難指示解除となり、役場機能も本庁舎にてスタート。令和5年度から「学校設置検討委員会」を組織して、新しい学校の教育基本構想、更には施設整備基本計画を策定し、いよいよ今年度は設計・実施設計の段階に進んでまいりました。令和10年4月の開校を目標に、スピード感を持ってしっかりと準備を進めてまいります。
町立学校では、4月7日(月)に、幼稚園の入園式及び中学校の入学式、始業式を終え、無事第1学期がスタートしました。多くの双葉町の幼児、児童・生徒の皆さんも、それぞれの就学先で夢と希望に胸を膨らませ、新年度の学校生活を送っていることと思います。保護者の皆さま、そして家族の皆さまからの励ましのお声がけが子ども達の成長を助長するものと思いますので、ぜひ温かく見守って頂きたいと思います。
また、社会教育及び生涯学習に係る各自治会や婦人学級におきましても、新年度の組織並びに年間計画を策定され、心一つに活動がスタートいたしました。各種の感染症予防対策を取りながら、安全・安心を第一に行事内容の変更、また活動方法の工夫をしながら策定した活動計画のもと、生涯学習・社会教育・学校教育に携わる人々が一体となって連携協力し、幼児期から義務教育、義務教育から生涯学習へと学びが連続的に繋がり充実するよう、教育委員会としましても、それぞれの場面でサポートしてまいりたいと思いますので、今後とも、ご理解とご協力の程よろしくお願いいたします。
■双葉町立学校(幼・小・中)教職員への講話
4月7日(月)の午後、双葉町立学校仮設校舎体育館において、幼・小・中の教職員全員に『教育長講話』を行いました。東日本大震災並びに東京電力福島第一原子力発電所の事故から丸14年が経過したことを踏まえ「双葉町の現状と町立学校の役割」について、次の視点でお話をしました。
[1]双葉町の現状
(1)現在も帰還困難区域の残る自治体(特定帰還居住区域復興再生計画の策定)
(2)駅西の災害公営住宅及び再生賃貸住宅、全86戸完成。商業施設、飲食店3店舗オープンに向けた準備。カンファレンスホテルオープンに向けた準備
[2]町立学校の役割
(1)平成26年度に学校再開してから12年目→ 令和7年度幼小中32名
(2)児童・生徒理解の徹底と情報共有→ 管理職を中心に全教職員で対応
(3)少人数指導の良さとデメリットの把握→ 共通理解を図り組織的な指導
(4)開かれた学校(内にも外にも)→ 幼小中の協力体制(報・連・相)
[3]福島県双葉郡教育復興ビジョンへの取組
(1)双葉郡ならではの魅力的な教育の推進による人材育成(ふるさと創造学)
(2)教育(探究学習)を中心とした双葉郡の絆づくり(小学生絆つくり、中高生交流会)
(3)多様な主体との連携教育と地域復興の相乗効果の創出(ふるさと創造学サミット)
(4)教員の資質・能力の向上(今日的教育課題に関する教員研修)
双葉町教育委員会教育長 舘下 明夫