- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県新地町
- 広報紙名 : 広報しんち 令和7年9月5日号
6月19日、役場で「新地町未来を考える座談会」が開催されました。
新地町第6次総合計画後期基本計画策定にあたり、若者の意見を町づくりに反映する目的としました。
町内の企業や団体から推薦された9名の若手社会人と町長が意見を交わし、よりよいまちづくりのために何が必要か、それぞれのテーマに沿って意見や提案をいただきました。
■地域資源を活かした観光交流
新地町商工会青年部
塩沼 麻衣さん
(塩沼)しんちパンプトラックは国内でも希少な施設です。Xゲームや世界大会等のイベントを開催し認知度を高め、関係人口増加を目指してはいかがでしょうか。さらに、利用申請を簡素化すればより多くの方に利用していただけると思います。
まぁるの庭・beeto
熊谷 真人さん
(熊谷)鹿狼山の駐車場が新たに整備されましたが、更なる交流人口拡大のため駐車場を活用したイベントや町の特産品を並べるプレハブ小屋を設置する山の駅の開設を提案します。
■商工業の振興
新地町綜合建設業組合
千田 隆司さん
(千田)まちの活力を保つには人口の維持・増加が欠かせません。人口が減ると商店が減り、地域の賑わいも薄れていきます。人口を増やすには企業誘致を進め地元での雇用と消費を生み出すことが大切です。町内にスーパーが欲しいという声をよく聞きます。スーパーを誘致して欲しいです。
石油資源開発(株)相馬事業所
古川 航大さん
(古川)買物の利便性の向上が必要と感じます。補助金制度を拡充し企業の出店を促進してはいかがでしょうか。若年層の多様な生活様式に応じた24時間営業のファーストフード店、あるいはファミレスなどの出店は集客につながり、町への転入動機が生まれるのではないかと思います。
■安全で質の高い医療の充実若者定住化の促進
相双五城信用組合新地支店
大槻 勇斗さん
(大槻)全国的に出生率低下が課題となる中、新地町も高齢化が進み、人口減少が見込まれます。若年世代の移住を促すには、産科を備えた病院の誘致が有効です。この辺りでは南相馬市か岩沼市にしかなく、中間地点として新地町へ誘致が実現すれば、若年層の定住につながります。さらに子育て世代が気軽に参加できる交流イベントを開催することで、地域のつながりを深めることができると思います。
■特色ある教育
シチズン時計マニュファクチャリング(株)東北相馬工場
鈴木 ゆかりさん
(鈴木)地元企業の職場体験を通して、小学生にも自分の町にある会社をもっと知って欲しいと思います。普段何気なく見ている工場が何を作るのか、どのような仕事なのか、工場見学などを通して色々なことを子ども目線で感じて欲しいです。そして将来、地元企業を就職先に選んでもらえると嬉しいです。
■子育て支援
相馬共同火力発電(株)新地発電所
佐藤 友紀さん
(佐藤)町では出生時祝金として3万円を交付していますが、おむつ・ミルクの費用を考えると5万円程度の子育て支援券・支援金を交付することで負担軽減につながると思います。さらに、新地町へ移住した方を対象に子育て移住支援金制度を創設してはいかがでしょうか。
相馬双葉漁業協同組合新地地区
渡邊 裕太さん
(渡邊)遊具施設のある公園はあっても3歳児未満が安全に遊べる場所が少ないと感じます。安全安心でのびのび遊べる場所があると新地町に来てくれる親子が増え、町の魅力も高まると思います。
(株)福島ニチアス
八巻 巴さん
(八巻)仕事と子育てに加え、将来的に親の介護に不安がある方もいます。町内の老人ホームはありますが、入所できなかったときを考えると不安があるようです。
また、物価上昇を踏まえ、将来を見据えた子育て世代の支援制度を検討して欲しいです。支援施設の充実と経済的な支援補助制度の拡充を求めます。
大堀町長
(町長)新地町では人口減少や商業の活性化など多くの課題があります。これらは行政だけで解決できず、皆さんの若い力と発想が不可欠です。
本日の座談会では、貴重なご意見をいただきました。
限られた財源の中で優先事項を見極めて事業を進める一方、改善点やアイデアは総合計画に活かしていくとともに、町の魅力を高める取り組みを着実に進めつつ、今後も多くの若者に行政へ参加していただきたいと考えています。