- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県潮来市
- 広報紙名 : 広報いたこ 2025年11月号 Vol.296
■障害ってどんなことだろう
わたしたちの社会には、不便なことや困ることがたくさんあります。例えば、高い所に手が届かなかったり、視力がわるくて黒板がよく見えなかったり、人それぞれに不便なことや困ることがあります。人それぞれにちがいはありますが、体や心のどこかがうまくはたらかないために、不便なことや困ることがずっと続いている状態が障害です。
生まれた時からの人もいれば、事故や病気、年をとることで生じることもあります。障害があると生活がしづらくなりますが、わたしたちの工夫や配慮によって暮らしやすい社会になります。どんな障害があって、どう困るのか、どうしたら暮らしやすくなるのかいっしょに考えましょう。
(出典:【URL】https://www.pref.ishikawa.jp/fukusi/manabu/what/)
■どんな障害があるの?
◇主な障害の種類
・身体障害…手足や耳など体の動きにや感覚に不自由があるなど
・知的障害…学ぶことや理解することに時間がかかったりするなど
・精神障害…心の病気などで気持ちが不安定になったり、依存症など
その他に、発達障害などがあります。
■みんなが暮らしやすい“共生社会を目指して”
障がいのある人もない人も、お互い理解し合いながら安心して暮らせる社会を「共生社会」と言います。障がいと聞くと特別なことのように思えるかもしれませんが、実は私たちのすぐそばにあります。
目に見える障がいもあれば、外からはわかりにくい障がいもあります。まずは「知ること」から。相手の立場に立ち、少しの思いやりや声かけが誰にとってもやさしいまちづくりにつながります。
■「人を想う心を育む場所」
◆潮来市心身障害者福祉センター “ワークス”
潮来市心身障害者福祉センター(通称:ワークス)は、平成8年に開設されました。当初は主に身体障害者を対象に学校方式で活動を行っていましたが、平成13年からは社会参加を目的とした支援を開始。企業からの軽作業を請け負う作業所としての役割も担うようになりました。平成18年には地域活動支援センターへ名称変更。現在は10名(身体障害者1名・知的障害者9名)の利用者が通所し、生活訓練や機能訓練を行いながら社会参加に取り組んでいます。
◇愛情を持って、同じ目線で
ワークスで働く五味さんにお話を伺いました。
「ワークスは社会参加を目的として活動しています。その中で、利用者が働きやすく、心地よい場所になるよう、一緒に楽しむことを心がけています。仲間と過ごす楽しさ、働く喜びを感じながら、生活を潤わせる場所にしたいと思っています。」
障がいのある利用者とともに仕事をする中で心がけていることを尋ねると、五味さんはこう話します。
「愛情を持って接することが大切だと思っています。利用者は本当にさまざまです。はじめは席に座れず歩き回って話し続ける方もいましたが、今では席について仕事ができるようになりました。5年かかりましたが、できることが少しずつ増えていく姿を見るのは本当に嬉しいです。」
◇相手を想う気持ちが通じ合う
「毎朝、利用者それぞれの体調や表情を見ながら接し方を考えています。気持ちが不安定な日には、やさしい言葉をかけるようにしています。スタッフ全員で共有しながら、愛情をもって寄り添うことを大事にしています。
そうした関わりを続けるうちに、利用者さんの方からも『先生、昨日休みだったけど大丈夫?』と優しい言葉をかけてくれるようになりました。そういった瞬間が何より嬉しいんです。」
◇正直で素直な姿に学ぶ
五味さんがこの仕事を続ける原動力は、利用者の人柄そのものにあるといいます。
「私はもともと人が好きでした。障がいがある・ないという区別ではなく、利用者の正直で素直なところに魅力を感じます。裏表がなく、いつもまっすぐ。そんな彼らと関わるうちに、私も〝正直に生きよう〟〝同じ目線でいよう〟と思うようになりました。」
◇ここにいていいと思える場所に
印象に残っているエピソードとして、五味さんはある利用者の話をしてくれました。
「引きこもりだった子が入所してきたことがありました。最初は遅刻ばかりで、仕事のことでも注意することが多かったんですが、それでも一日も休まず通ってきたんです。きっと居心地が良かったんだと思います。話せる人がいて、必要とされていると感じられることが嬉しかったんだと思います。」
「彼らはいつも正直で素直で、本当に魅力的です。そんな子たちが明るくいられる居場所をこれからもつくっていきたいです。」
障がいのある方は、わたしたちのすぐそばにいます。道ですれ違う人、買い物をしている人、同じ地域で暮らす人。そんな日常の中で出会うとき、ただ手を差し伸べるだけでなく、〝相手を想い、寄り添い、ことばを交わす〟ことを大切にしてみませんか。
小さな思いやりが、心の距離を近づけ、誰もが安心して暮らせる社会につながっていきます。この障害者週間が、あなたにとって〝ひと〟を見つめる機会となれば幸いです。
