- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県かすみがうら市
- 広報紙名 : 広報かすみがうら No239 2025年2月号
■ヘビかな?魚かな?謎のお魚ハイギョ
当館の注目すべき生物の一つとして「ハイギョ(プロトプテルス・エチオピクス)」をご紹介します。
この魚はアフリカの淡水域に生息し、特にナイル川流域やコンゴ川流域で見られ、ハイギョはそのユニークな形状と生態から、多くの人々に親しまれています。ハイギョの最大の特徴は、その体型です。自然界では体長は最大2m、体重は75kgまで成長します。細長い体を持ち、エラ呼吸だけではなく肺呼吸も可能なため、酸素が乏しい環境でも生き延びることができます。この特性は、乾季に水が減少することが多いアフリカの環境に適応した結果です。ハイギョは水中で優雅に泳ぎながらも、時には水面に顔を出して空気を吸う姿が見られます。
また、ハイギョは主に肉食性で、昆虫や小魚を食べるため、その捕食方法も興味深いです。非常に柔軟な顎を持ち、獲物を素早く捕らえることができます。そして咀嚼(そしゃく)して食べるという面白い食べ方をします。粒餌を与えると口の周りに粘液を漂わせて、一回吐き出して噛みつぶしながら食べます。
実は、ハイギョは霞ヶ浦でも発見されており、平成23年に同種が北浦高田沖にて確認された記録が残っています。本来はアフリカに生息している魚なので本来日本には生息していません。観賞魚として飼育されていたのを放流したものだと思われます。
このように霞ヶ浦で生息・発見された生物は、ハイギョをはじめ数種類の熱帯魚を当館で飼育しています。ぜひ機会がありましたらお立ち寄りください。
問合せ:かすみがうら市水族館
【電話】029-896-0722
来月号は、雪入ふれあいの里公園によるコラムを掲載予定