文化 歴史にふれる

■かすみがうら市ゆかりの世界的大スター 坂本九
○坂本九 2025年は没後40年
「上を向いて歩こう」が、日本人初のゴールドディスクを受賞。そして100万枚以上の世界的売り上げを誇った歌手であり俳優、テレビ番組司会者をこなすマルチな活躍をした人物が坂本九です。
坂本九は、母親が笠間市出身ということで、笠間稲荷神社で結婚式を行うなど、笠間市とのつながりがよく紹介されますが、坂本九の「坂本」という姓は、実はかすみがうら市の坂本家です。
坂本九の父である坂本寛は、後に神奈川県川崎市へ移住したため、坂本九の実家は現在市内にはありませんが、田伏地内の菩提寺に祖父・父・兄弟の墓があるため、坂本九は度々かすみがうら市を訪れていました。しかし、残念ながら1985年に起こった航空機による事故のため、43歳の若さで亡くなり、今年は没後40年の年となります。

○祖父は帆引き船を秋田県八郎潟に伝えた功労者
明治時代、坂本九の祖父である金吉は、霞ヶ浦の水産物加工業と行商を仕事としていました。そんなある日、坂本金吉は秋田県八郎潟には魚はいるが漁業が盛んではないことを聞き、八郎潟に出向きました。試しに、霞ヶ浦で当時行われていたエビ漁を行ったところ、八郎潟でも立派なエビをたくさん獲ることができたため、金吉は秋田県移住を決めました。
八郎潟では、霞ヶ浦の漁法を次々と行い、ついには帆引き船も導入しました。八郎潟の帆引き船は、打瀬船(うたせぶね)と呼ばれ、西側にある寒風山から吹き下ろされる風を帆に受け、底引きする姿を地域の人々に印象付けていきました。

○坂本九とかすみがうら市
歴史博物館では、平成20年に特別展「帆引き船と坂本九」を開催し「展示解説書」を発行しました。「展示解説書」は歴史博物館と図書館で閲覧できますので、ぜひご来館ください。

問合せ:歴史博物館
【電話】029-896-0017