健康 睡眠と食事の関係

「最近、なんだか寝付きが悪い」「夜中に起きてしまう」そんな悩みはありませんか。このような睡眠の質の問題には、生活習慣が影響していることがあります。特に、食事は睡眠と密接に関わっている重要な要素の1つです。睡眠と食事の関係について正しい知識を身に付け、よい睡眠を目指しましょう。

■睡眠不足による食欲への影響
睡眠が十分にとれていないと、食欲を抑えるホルモンが減り、食欲が増すホルモンが増えるため食欲が増大し、特に高カロリーな食品を好む傾向があります。
睡眠不足による食欲の増加と過食は、肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病のリスクを高める可能性があります。

■規則正しい生活習慣で体内時計を整えよう
私たちのからだには「体内時計」と呼ばれる機能があり、毎日同じ時間に寝起きし、朝日を浴びることで、体内時計を整えることがでます。
特に朝食は、体内時計を整えるために重要です。1日3食、規則正しい時間に食事を摂るようにしましょう。

■睡眠をサポートする栄養素
睡眠をサポートする栄養素があります。それはアミノ酸の一つであるトリプトファンです。トリプトファンは睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌に必要な神経伝達物質のセロトニンの材料になります。また、ビタミンB6もセロトニンの合成を助ける栄養素です。
特に、朝食を摂り朝に太陽の光を浴びることで、セロトニンの合成が促進されます。バナナと牛乳、納豆ご飯など、朝食はしっかり食べて1日の活力源にしましょう。

■就寝前に控えたほうがいい食べ物・飲み物
寝る直前の食事は睡眠の質を低下させるため、就寝2~3時間前には食事を済ませておくとよいでしょう。特に脂質の多い食事は、消化吸収に時間がかかるため、夕食は腹八分目にして、胃や内臓に負担をかけすぎないようにしましょう。
カフェインは、コーヒー、お茶、エナジードリンクなどに含まれ、覚醒作用があるため、寝つきが悪くなります。アルコールは、一時的に寝つきを良くする効果があるかもしれませんが、睡眠の後半で中途覚醒が増加し、睡眠の質を低下させてしまいます。どちらも就寝前は摂取を控えましょう。

■運動の習慣をつけよう
適度な運動は、睡眠の質を高め、メラトニンの分泌を促す効果が期待できます。早足での散歩や、軽いランニングなど、運動する習慣をつけることで、寝つきが良くなり熟睡しやすくなります。ただし、就寝直前の激しい運動は避けましょう。

食事も睡眠も、毎日の生活でなくてはならないものです。普段の食事を少し変えるだけでも睡眠の質は上がります。まずはできることから始めて、健康的な毎日を手に入れましょう。