文化 行方歴史探検2025

■風土記の郷「なめがた」2
~ヤマトタケルと行細国(なめくわしのくに)~
常陸国風土記(ひたちのくにふどき)には17の倭武天皇(やまとたけるすめらみこと)伝説があり、行方郡(なめがたのこおり)には、九つもの伝説が残されています。その一つに、行方の地名にまつわる伝説があります。「倭武天皇が郡内を巡幸中、現原の丘においでになり、神々に御膳(おもの)をお供えしました。このとき天皇は四方を見渡して『ここからよく見ると、山ひだや河や海の入江が絶妙に入り組んでゆったりと並び続いている。山の峯には雲がかかり谷間には霧を抱いている。この繊細で美しい郷の形やありさまは、まことに愛おしむべきである。ぜひ、この地を〔行細(なめくわ)し〕と称すべし』と、侍従に仰せられました。」後にこの伝説が、行方の地名の由来になったそうです。「行方」は風光明媚(めいび)な景観と歴史的な背景に裏付けられた由緒正しく、他に誇れる地名なのです。
※遺称地とは、古くから遺構や遺跡があったと伝承されている土地

※常陸国風土記の世界(1999茨城県立歴史館)、玉造町史(1985玉造町史編纂委員会)、鹿行の文化第53号(2023鹿行地方文化研究会)等を参考にしています。

問合せ:生涯学習課(北浦庁舎)
【電話】0291-35-2111