文化 行方歴史探検2025

■風土記の郷「なめがた」7
~鯨(くじら)が這(は)い上がった男高里(おたかのさと)~
常陸国風土記に「郡(役所)の南、七里に男高里がある。昔、ここに住んでいた小高(おだか)という佐伯(さえき)(先住民)に因(ちな)んで名付けられた。常陸国宰当麻大夫(ひたちのくにのみこともちたぎまのまえつぎみ)の時代につくられた池は、路(みち)の東に在(あ)った。池より西の山には草木が繁(しげ)り、猪や猿が多く住んでいる。池の南の鯨岡は、古(いにしへ)に鯨が這い上り息絶えた所である。栗屋(くりや)池は、大きな栗の木があったので名付けられた。北には香取神子社(かとりのみこのやしろ)があった」と記されています。男高里は、現在の小高、南、井貝、橋門、島並、四鹿の各地区と推定されています。また香取神子社は、香取神宮と同じ経津主命(ふつぬしのみこと)を祀(まつ)っている小高の側鷹(そばたか)神社に比定されています。さらに、池や鯨岡の場所については諸説あり、興味を惹(ひ)かれます。

※常陸国風土記の世界(1999茨城県立歴史館)、麻生町史通史編(2002麻生町史編纂委員会)、鹿行の文化財第53号(2023鹿行地方文化研究会)を参考にしています。

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