- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県真岡市
- 広報紙名 : 広報もおか 令和7年9月号No.844
塚田浩史(つかだひろし)さん
(田町在住・88歳)
◆アメリカ社会に溶け込んで
私は昭和12年、真岡で、8人きょうだいの4番目として生まれました。高校時代までを真岡で過ごし、卒業後は早稲田大学で政治や経済を学びました。その後会社で出会った妻と結婚し、3人の子どもにも恵まれました。
昭和61年、49歳の時、新たに系列に加わった会社の社長として、アメリカのペンシルベニア州で家族と共に6年間生活することになりました。現地では大変歓迎され、アメリカだけでなくヨーロッパの国にも足を運んで仕事をしました。私生活でもたくさんのパーティーや食事会に参加したり、ドライブに行ったり、子どもたちも現地の学校に通ったりと、アメリカの社会に溶け込る生活をすることができました。
アメリカで過ごした新しい家は、地下室のあるとても大きな家でしが、玄関には靴箱がなく、不思議に思っていました。1カ月ほどしてから、家の一番奥、ベッドルームの隣のクローゼットに、100足も入る靴箱を見つけ驚きました。アメリカでは、靴を脱ぐのは玄関ではなくベッドルームだったのです。
そんなアメリカでの生活の様子を、友人からの依頼で、栃木新聞で「米国だより」として掲載していました。4年間掲載を続け、後には『大きな島国・アメリカ 現地からの報告』として本を出版することもできました。
退職後には、平成20年から16年間、真岡市の監査委員を務めました。官と民の違いを知りたくて引き受けた監査委員でしたが、旭日単光章を授かり、大変光栄な思いです。
これからも、毎日楽しい散歩を続けながら、健康に、日々を大切に過ごしたいと思います。