- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県那須烏山市
- 広報紙名 : 広報なすからすやま 2025年7月号
『経験を活かし国際協力に尽力』
大貫文さん
大貫さんは、JICA(国際協力機構)の国際協力推進員として、栃木県内における外国人材の受け入れや多文化共生の支援に取り組んでいます。国際協力に興味を持つようになったのは、中学生のとき。セネガルの学校でJICA海外協力隊として働く日本人との文通がきっかけでした。その交流を通じて協力隊の存在を知り、「いつか自分も同じような活動をしたい」という思いが芽生えたそうです。
大学卒業後、JICA海外協力隊員として2年間ネパールに派遣された大貫さん。現地では、女性の自立支援や障がい者手帳の発行手続きの普及などに取り組みました。「日本では当たり前に思えることが、ネパールではそうでないこともあり、文化や価値観の違いを強く実感した」と当時を振り返ります。
帰国後は協力隊での経験を広く伝えようと市内外の学校や公民館などで講演を行ったり、外国人技能実習生の監理団体でネパール語の通訳を行ったりと、精力的に活動してきました。
今後について「外国人と外国人材を必要とする企業との架け橋になり、外国人の適正な労働と生活のサポートをしていきたい」と語る大貫さん。その視線の先には、人と人とのつながりを大切にしながら、より良い世界の実現に向けた固い信念を垣間見ることができました。