くらし ≪特集≫まちの水の旅(1)

〜飲み水はどこから?使った水はどこへ?〜

蛇口をひねれば、当たり前のように出てくる水。料理や洗濯、お風呂、トイレなど、私たちの生活に欠かせない存在です。しかし、その水がどこからやってきて、使い終わったあとはどこへ向かうのか、ご存じですか。
今回の特集では、身近でありながら意外と知られていない「水の旅路」に注目し、家庭に届くまでの仕組みと、使った水のゆくえを紹介します。
さあ、水の旅に出かけましょう!

◆水道水はどこからくるの?
那須烏山市の水道水は、深さ10メートル程度の浅井戸からくみ上げられた地下水からできています。
ここでは、地下水を浄水処理する市内9か所の浄水場のうち「城東浄水場」を例に、地下水がどのように水道水となって家庭に届くのか紹介します。

(1)浅井戸から取水ポンプでくみ上げた地下水が導水管を通り、浄水場に送られます。
(2)浄水場に送られてきた地下水は、着水井に集められます。
(3)減菌室で消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム)を注入し、消毒した水を浄水池に溜めます。
(4)送水ポンプで水に圧力を加えて、山の頂上にある五郎山配水池に送ります。
(5)配水池からの高低差を利用し、自然流下で道路の地下に埋設してある配水管と給水管を通り、量水器(メーター)を経由して、家庭に届けられます。
(6)一部の水は愛宕台送水ポンプ場から愛宕台配水池に送り、(5)と同様に家庭に届けられます。

水道水はこうやって作られているんだね。
次のページでは、使った水のゆくえを見てみよう。

▽水道水にまつわる豆知識
Q1.世界の水道事情は?
A.世界には多くの国がありますが、日本のように水道水を安全に飲むことができる国はごくわずかです。

Q2.一日にどのくらいの水道水が作られるの?
A.一日に約1万1,000トンの水が市内全体の浄水場で作られています。これは、25メートルプール(容量360立方メートル)約30杯分です。

Q3.人が一日生活するにはどのくらいの水が必要なの?
A.飲む水や料理などに使う水は、一人あたり3リットルが目安です。そのほか、洗濯やお風呂、トイレ、手洗いなどで一日あたり約330リットルを使用しています。

Q4.家庭での水の使われ方は?
※詳しくは本紙をご覧ください。

Q5.水道管はどのくらいの長さなの?
A.市内の配水管の総延長は約340キロメートル。管をすべて直線でつなぐと、那須烏山市から静岡県静岡市までの距離になります。