くらし 【特集】災害の発生に備えて(1)

◆災害の発生に備えて
―携帯トイレを備蓄しましょう―
もし災害が発生し、断水が続く状態になるとトイレが使用できなくなる恐れがあります。
各ライフラインは最大1か月ぐらい不全になる可能性があり、仮設トイレが設置されるまで時間がかかる場合もあります。トイレ対策は衛生面や臭いの問題からも非常に大切な備えとなりますので、各家庭で非常時の備蓄品として携帯トイレの準備をしておきましょう。

▽携帯トイレとは
携帯トイレは、袋と給水シートや凝固剤がセットになっており、小便専用のものや、大便小便兼用のものがあります。袋の中に用を足し、し尿を給水シートや凝固剤を用いて処理します。
(1回ごとに1枚が必要となります。)
また、便座がないため、コンパクトで持ち運びがしやすく、車の中やアウトドアでも利用できます。災害時に断水した場合でも、洋式便座に取り付けて使用することもできます。
吸水シートタイプ:紙オムツと同じような材料が用いられています。
凝固剤タイプ:水分と反応して固まる粉末やタブレットが用いられています。

▽備蓄数
・1日当たり必要な便袋数(平均5回)×日数
携帯トイレの備蓄目標数は、何日間分備蓄するかで決めます。
まずは、3日分を目標にしましょう。

~避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン(内閣府)より~
≪参考例≫
・4人暮らし世帯
4人×5回×3日…60枚
・2人暮らし世帯
2人×5回×3日…30枚

▽ゴミ対策
使用済みの携帯トイレは、燃やせるごみとして出してください。
収集する際に中身が飛び散る恐れがありますので、汚物は必ず凝固剤などで固めてから出すようにしてください。

―災害に備えハザードマップ等を活用しよう―
近年、記録的な大雨が日本各地で発生し甚大な被害をもたらしています。また、震災はいつ発生するかわかりません。これらの災害の発生に備えて、ハザードマップや情報サービス等を活用し、平常時から事前の備えや準備をすることで、被害を防いだり、軽減することに繋がります。いざという時には、周囲の人にも声をかけ、迷うことなく避難しましょう。

1.非常時持出品、備蓄品を備えましょう
自宅が被災したときは、安全な場所に避難し避難生活を送ることになります。非常時に持ち出すべきものをあらかじめリュックサックに詰めておき、いつでも持ち出せるようにしておきましょう。
▽非常時持出品(例)
いざというときすぐに持ち出せるように、日ごろから準備・点検しておきましょう。
・携帯ラジオ
□ラジオ
□電池(多めに用意)

・救急医療品
□救急セット
□常備薬(持病の薬など)
(感染症対策)
□マスク
□手指の消毒液
□体温計

・非常用食品
火を通さないで食べられるもの
□飲料水
□乾パン
□缶詰
□アルファ米
□飴・チョコ

・ライト類
□LEDランタン
□懐中電灯
□電池(多めに用意)

・その他
□現金(小銭多めに)
□ホイッスル(助けを呼ぶため)
□着替え
□ウェットティッシュ
□歯ブラシ
□スマートフォン・携帯電話の充電器
□モバイルバッテリー
□タオル
□ラップフィルム(止血や食器にかぶせて使う)
□割りばし
□紙皿・紙コップ
□新聞紙
□ビニール袋
□耳栓・アイマスク
(各家庭で必要なもの)
□赤ちゃん用品(ミルク・離乳食・おむつなど)
□生理用品
□コンタクトレンズ・めがね
□入れ歯・補聴器
□リュックサック

▽非常時備蓄品(例)
災害復旧までの数日間(最低限3日、推奨7日)を生活できるようにしましょう。
・飲料水
□飲料水(1人1日3リットルを目安に)
□貯水したタンク

・非常用食品
□お米(アルファ米も便利)
□缶詰・レトルト食品
□梅干し・調味料
□ドライフーズ・飴・チョコ(菓子類など)

・燃料
□卓上コンロ
□ガスボンベ
□固形燃料

・その他
□生活用水(風呂などに貯水)
□毛布・寝袋・洗面用具
□調理器具(なべ・やかんなど)
□バケツ・各種アウトドア用品
□歯みがきセット・ひげそり
□携帯トイレ

2.マイ・タイムラインを作成しよう
マイ・タイムラインとは、住民一人ひとりのタイムライン(防災行動計画)です。台風等の接近による大雨によって河川の水位が上昇する時に、自分自身がとる標準的な防災行動を時系列的に整理し、自ら考え命を守る避難行動のための一助とするものです。
ハザードマップを活用し、自らの様々な洪水リスクを知り、どの様な避難行動が必要か、また、どういうタイミングで避難することが良いのかを家族と一緒に考えましょう。