健康 獨協×壬生 Medical Town MIBU

壬生町は本年で合併70周年を迎えました。
そして獨協医科大学病院が本町に開院して半世紀。町とともに歴史を刻んでいます。
『獨協』は開院以来第三次救急医療施設として町民、そして栃木県民の生命を守るため日々奮闘するだけではなく、町と共同で壬生町健康大学を開講するなど、町民の健康増進意識の高揚に努めるなど、町民の生活にはなくてはならない存在となっています。
隔月での本記事を通して、より『獨協』を身近に、そして自身の健康について考えるきっかけにしてもらいたいと思っています。
第十回は獨協医科大学病院認知症疾患医療センター長古郡規雄教授から紹介してもらいます。

■教えて!古郡教授
▽超高齢社会の中で、認知症疾患医療センターが担っている役割について教えてください。
◎認知症疾患医療センターは診る・つなぐ・支える・備える・学ぶの5本柱で、地域の暮らしを支えます。早期発見と正確な鑑別診断を行い、治療は薬だけでなく、環境調整・リハビリ・栄養・睡眠支援を組み合わせ、徘徊や不穏など行動・心理症状にも危機対応します。入退院の橋渡しや将来の生活設計(運転・金銭管理・意思決定支援)まで伴走します。

▽家族が認知症かもしれない。そのような時には家族はどう接したら良いのでしょうか。
◎否定や叱責は避け、ゆっくり短く一つずつ伝え、選択肢は少なめにして「できたこと」を褒める。生活の“いつも通り”を整え安全を優先しましょう。迷ったら一人で抱え込まず、当センターへ早めに相談し、気になる変化はメモして持参してください。

▽認知症の予防や早期発見のために気をつけるべきポイントを教えてください。
◎血圧・血糖・脂質の管理に加え、定期的な運動(歩行+筋トレ)、禁煙・節酒、良い睡眠、難聴対策(補聴器等)、口腔ケア、そして社会・知的活動を“続ける”こと。早期発見のサインは「同じ質問が増える/金銭・服薬・予定のミス/道に迷う・運転のヒヤリ/性格や昼夜の急な変化」などで、気づいたら早めに当センターへ相談を。

▽最後に壬生町の印象・好きなところを教えてください。
◎歴史と緑が調和し、人の温かさが行き届く町だと感じています。「おもちゃのまち」のにぎわいと獨協医科大学病院の安心が日常を支え、子どもから高齢者まで暮らしの基盤が整っています。これからも医療と地域が手を携え、年を重ねても“その人らしく”暮らせる壬生を一緒に育てていきたいです。

■プロフィール
古郡規雄
京都府出身
~経歴~
H5.3 弘前大学医学部卒業
H9.3 弘前大学大学院修了
H13.4 弘前大学医学部講師
H21.2 弘前大学 准教授
H31.4 獨協医科大学 精神神経科 准教授
R5.4 獨協医科大学 精神神経科 主任教授
認知症疾患医療センター センター長
現在に至る

問合せ:獨協医科大学病院
〒321-0293 北小林880番地
【電話】86-1111(代表)