- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県さいたま市浦和区
- 広報紙名 : 市報さいたま 浦和区版 2025年5月号
人の心を動かし、日々のくらしを元気に、そして豊かにしてくれるスポーツ。スポーツを通じて、浦和のまちに活力を与えている方々をご紹介します。
■日本一ワクワクする車いすバスケチームを目指して!
埼玉ライオンズ
北風大雅(きたかぜたいが)選手
大山伸明(おおやまのぶあき)選手
埼玉県をホームとする車いすバスケットボールチームとして活躍し、2月の天皇杯では準優勝に輝いた埼玉ライオンズ。パラリンピック日本代表選手も輩出する強豪チームの、北風選手と大山選手にお話を伺いました。
北風選手と車いすバスケとの出会いは、高校時代の恩師がきっかけ。大学入学の年に事故に遭い、退院後地元のチームを見学に訪れました。初の試合では「けちょんけちょん」にされた悔しさと、「風を切れる、また走れる」という楽しさを感じたと言います。大山選手は、看護師として働きながら競技を続ける主力選手の一人。多くのスポーツ経験を持ち、健常者として「状況に応じて色々なことができるのが強み」としつつ、日本代表選手のスピードに食らいついていきたいと語ります。
ハイスピードな試合展開は、車いすを体の一部のように操りながらボールを扱う選手の高い技術があってのもの。ロー:ハイポインター(※)を問わず全員で得点を狙うチームの方針の下、各選手の個性豊かなプレースタイルが観客の目を引きます。
大山選手の考える車いすバスケの魅力は、「激しさと、その中にある戦略や戦術性」。かつて強豪サッカー部の主将も務めた北風選手は、「見るのもプレーするのも、サッカーに負けないくらい魅力がある」と力強く語ります。
ボールの弾む音や選手の声、車いすが猛スピードで駆け抜け、ときにぶつかり合う金属音。「人にエネルギーを受け取ってもらえる人間になる」という北風選手の言葉どおり、コートには見る者の耳と心を震わせる、選手たちの熱意と闘志が満ちていました。
(※)車いすバスケでは、選手に障害のレベルに応じた持ち点(1.0~4.5)が与えられ、コート上の5人の持ち点の合計が14.0を超えてはならないルールがあります。