くらし 市長コラム 新しい行田へ

■第19回「市役所の人事交流~それぞれの経験を組織の糧に~」
今号は、普段皆さんにほとんどお話することのない、市役所の人事について少し触れたいと思います。人事は市政運営の要諦です。何をやるにも職員の力が不可欠、市長である私と市の職員とのチームプレイが欠かせないからです。
それゆえ私が大切にし、充実させたいと思っているのが人材育成です。埋もれた能力を見い出す、育てる、磨き上げる。そのためには、市役所内でのOJTや研修に加えて、外部組織との人事交流も重要だと考えています。
行田市から外部組織への職員派遣は、令和7年度は合計9人で、私の市長就任前より倍増しました。派遣先は、国の機関では内閣府、厚生労働省、国土交通省にそれぞれ1人、県の機関では市町村課など5人で、任期は1~3年です。昨年度から株式会社電通への1年間の研修派遣も始まりました。これは、これからの市役所は民間企業からマーケティングやコミュニケーション力を学ぶことも必要、との提案を職員から受けて、私の古巣に持ちかけて実現したものです。その他短期の人事交流や外部研修、被災地支援派遣などを含めると年間15人を超える予定です。行田市規模の組織から、毎年この人数を外部へ派遣するのは大変なことですが、その分、彼ら彼女らが市役所とは異なる経験を積み、人間関係を築き、受け入れ先の役にも立ってくれることを心から願いながら、送り出しています。
同時に、外部組織からの人材も受け入れています。令和7年度は、厚生労働省、国土交通省、埼玉県から合計4人と、こちらも倍増。市役所には蓄積されていない知見や業務経験を存分に発揮してくれていて、組織の刺激にもなっています。
この春も、たくましく成長した職員が市役所に戻ってきました。それぞれの経験が市役所組織の糧となり、新しい行田へと歩んでいく原動力になることを期待しています。