- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県行田市
- 広報紙名 : 市報ぎょうだ 令和7年8月号No.950
■第22回「桑名、白河、友好都市から学ぶこと」
三重県桑名市、福島県白河市。グルメや歴史文化などで全国的に知られる両市ですが、行田市民の中での知名度は極めて高いでしょう。桑名・白河・行田の三市は、200年前の三方領知替のご縁で結ばれた友好都市であることは、市民の皆さんには説明不要ですよね。このような歴史的事件をきっかけに友好都市となり、行政だけでなく経済界、市民、文化スポーツ団体と、あらゆる層での交流を深めているのは、全国的にも他に例がないはずです。
このご縁を大切にしたいとの思いから、念願叶って6月に桑名市を訪問しました。せっかくの訪問ですから表敬訪問だけではもったいないので、行政視察を山盛りにしていただきました(笑)。桑名市の先進的な取り組みにはかねてから関心がありましたが、私が特に学びたかったのは、公民連携の取り組みです。21年前に運営が開始された全国初の図書館PFI「くわなメディアライヴ」、そこから進化させて3年前にオープンした「桑名福祉ヴィレッジ」。使わなくなった浄水場をそのまま民間に売却して宅地開発、市営サウナ予定地を民間に貸してオープンした温浴施設は年間35万人が来客(市は土地を貸すだけで賃料を得る、水城公園敷地内のスターバックス出店計画と同じ仕組み。残念。)などなど、行政の既成概念を覆す取り組みに、目からウロコでした。
桑名市を訪問する前、昨年末には白河市を訪問しました。鈴木市長から行田市の参考になるだろうとおすすめいただいて、国指定史跡の南湖公園内にオープンした人気カフェ「SHOZO SHIRAKAWA」に立ち寄りました。このカフェが出来たことで公園内の古い店舗のリニューアルや新規出店が進み、平日や閑散期でも人々が訪れる憩いの場に様変わりしたそうです。
両市とも、譜代級の大名を藩主とする由緒ある城下町という歴史を持ちながらも、時代の変化の波を越え、波に乗る市政を展開しています。友好都市から学ぶことが沢山あります。
行田市長 行田邦子