くらし 埼玉県こども動物自然公園 かどちゃんの植物ZOO鑑

■花だより
門倉緑地係長

雨水(うすい)…雪が雨に変わり、水がぬるみ草木の芽が動き始めるころ。
前回の松に続き、今回は竹を紹介します。
松と同じく常緑で寒さに耐え忍び、雪にも柔軟に対抗する竹は、昔から吉祥の植物とされてきました。それゆえ縁起物の門松にぴったりです。
竹は古くから親しまれ、日本文化の中では欠かせない存在です。文様や絵画の中で描かれることもありますし、建築や工芸などでもよく使われています。さらには「雨後のタケノコ」、「破竹の勢い」、「竹を割ったような性格」など、竹の性質を言い表した言葉も数多くあります。このことから、竹と日本人は深く関わってきたことが分かります。
動物園では、ペンギンヒルズの東側と未開園区の2か所で、レッサーパンダのエサとして竹を栽培しています。しかし、レッサーパンダは数ある種類の中でもモウソウチクしか食べません。園のものに加えて、週に一度ほど近隣の竹林からいただいていますが、種類が混交した竹林では選別をしなければなりません。選ぶのは、節の環が一本であり、かつ輪の下の白い粉が落ちた少し古いものです。
春先には園内に立派なタケノコが顔を出しますが、レッサーパンダのために大事に見守ってくださいね。

モウソウチク(孟宗竹):イネ科マダケ属。中国原産のタケノコの取れる竹。元文元年(1736年)に島津氏21代当主が、琉球王国を通して清から輸入し、仙巌園(磯庭園)に植えたのが全国に広まったと言われています。

※3月号は動物ZOO鑑です。

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