- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県入間市
- 広報紙名 : 広報いるま 令和7年5月1日号
■お茶はもっと面白い! 若手茶農家が描くお茶の未来図
田中製茶園 副代表 田中 邦光さん
○プロフィール
代々続く農家である田中家の19代目。
江戸時代から続く家業を20代の若さで受け継ぎ、伝統的な狭山茶の製法を尊重しつつ、国内外から多くの人が訪れる未来を目指し、日々情熱をもって茶作りに取り組んでいる。
子どもの頃から茶畑は、自分とすごく距離の近いものでした。お茶作りにも自然と興味をもち、家業を継ぎました。
以前、ニューヨークを訪れた際に立ち寄った茶専門店で、オーガニックやさまざまなお茶が提供されていました。当園でも、全てオーガニックに切り替え、ハーブ入りの煎茶や紅茶といった、新しい味わいを感じられるものを中心に商品開発を始めました。狭山茶の味を生かしながら、海外の方に受け入れられるお茶を作っています。
さまざまな人と交流し、新たな事業につなげる面白さにも興味があります。入間市の観光事業を盛り上げる「いるまの沼」という取組で当園は「闘茶」を提供しています。「闘茶」は、産地や品種の違うお茶を飲み比べて、その茶種や産地を当てる遊びです。じっくりお茶を飲み比べることで、繊細な味わいを感じられ、ゲーム性もあるので盛り上がります。また当園に来ていただいた方に、太鼓の演奏を楽しんでいただけるように準備も進めています。お茶に触れるきっかけをできる限りつくることで、必ずお茶のおいしさを感じていただけると思います。
入間には綺麗な景色があり、当園のような静かな場所でくつろいでいただけるといったような魅力もあります。お茶を楽しんでもらう空間をつくり、多くの人が入間にやってくる。そういう未来を創りたいと思っています。