- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県幸手市
- 広報紙名 : 広報さって 2025年(令和7年)6月号
■「秩父鉱山の面影」
~ニッチツが所蔵した希代の鉱物標本群~
幸手市長 木村純夫
去る4月下旬に、標記の鉱物標本群視察のため、長瀞町にある「埼玉県立自然の博物館」を訪ねました。
私自身、金属鉱山に28年間携わりましたので、ワクワクし入館。なんと!美しく、見事な大小の鉱石見本が所狭しと部屋一面に陳列されていることか。茫然自失して一瞬動けませんでした。
1973年、国内非鉄鉱山の多くがオイルショックの影響を受け、閉山・分離独立を余儀なくされました。当時の私の思いと、今回、博物館の館長・学芸員との会話での一致した見解は「鉱山技術の温存」でした。日本の地下資源が枯渇しても、安定した資源を海外から輸入する場合、日本としてその探査・開発に携わる優れた専門家の養成が必要です。海外から日本に輸入される地下資源が長期にわたって安定的に供給し続けられるかどうかは、海外資源探査に、高い技術力で協力・貢献できるかが大事なポイントとなります。
百聞は一見に如かず!是非とも多くの皆さんに観覧してほしいです。国指定名勝「岩畳」の散策もお忘れなく!