- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県白岡市
- 広報紙名 : 広報しらおか 2025年7月号 No.692
市内には、鉄道、路線バス、タクシー、デマンド交通(のりあい交通)という公共交通があり、私たちの日常生活に必要不可欠なものです。
しかし、人口減少や少子高齢化などの影響により、公共交通の利用者は減少しています。特に、新型コロナウイルス感染症による生活スタイルの変化により、コロナ禍以前の利用状況に戻っていないのが現状です。
利用者が減少すると路線の縮小や運行本数が削減され、利便性が悪くなり、更なる利用者の減少を招く恐れがあります。悪循環の中で交通事業者の経営悪化が続くと、運転手の待遇が改善されず、人員が不足し、サービスの低下につながります。将来的に公共交通自体の維持が困難になることも予想され、実際に市内を運行している路線バスでは休止や減便が相次いでいる状況です。現在は自家用車などでの移動が多く公共交通を利用する機会がないかたも、将来利用する必要が出てくる可能性があります。このまま公共交通の利用者が減少していくと、必要になったときに公共交通がなくなってしまっているかもしれません。
▽公共交通の負のスパイラル
◆公共交通を利用しましょう
公共交通を将来にわたり守っていくためには、利用者を増やすことが重要です。
普段、電車やバス、タクシーなどを使わないかたも、将来的に公共交通を必要とする時が来ることを見据えて、目的地などによって移動手段を使い分けてみませんか。
地域の生活を支える公共交通をみんなで守り、未来につなげていきましょう。
◆公共交通を利用するメリット
(1)環境に優しい
自家用車と比べて、鉄道やバスなどの公共交通は一人当たりの二酸化炭素の排出量が少なく、地球に優しい乗り物です。
▽1人1日あたりのCO2排出量
(2)健康の維持(運動量の向上)
徒歩移動が少ない自家用車に比べて、駅やバス停からの移動で歩く機会や距離が増え、運動量が多くなることで健康増進につながります。
▽15km移動あたりの消費カロリー
(3)事故リスクの回避
鉄道での死亡事故の確率は、自動車の約400分の1です。
▽ドライバーが一生で人身事故を起こす確率
(4)移動時間の有効活用
通勤・通学時間中の隙間時間でも勉強や読書などができます。
(5)家計に優しい
自家用車を持つと、購入費用だけでなく、ガソリン代や保険料、税金など想像以上にお金が掛かります。一方で公共交通は利用分の費用で済むことから、年間の支出を削減できます。
※(1)~(3)出典:日本モビリティ・マネジメント会議
■バスやタクシーの運転手が不足しています
現在、バス・タクシー業界では、運転手のなり手不足や高齢化という課題に直面しています。市内の公共交通事業者の多くも、運転手不足の問題を抱えている状況です。そのため、今後も持続可能な公共交通を維持していくためには、運転手の確保が急務となっています。
市民の暮らしを支える、地域公共交通の担い手として「バス・タクシー運転手」になってみませんか。
《Interview 運転手の皆さんに聞きました!》
▽昭和タクシー有限会社 荻野(おぎの)さん
自動車の運転が好きでタクシー運転手になり、会社の負担で二種免許を取得しました。
現在は、白岡市のりあい交通の運転手として働いています。お客様から、オススメの飲食店をご紹介いただいて、プライベートでも訪れたりしています。
男性が多く平均年齢も高めな業種ですが、女性や若いかたこそ、働きがいのある仕事だと手応えを感じています。
▽白岡タクシー株式会社 平岩(ひらいわ)さん
タクシー運転手として働く父親の背中を追いかけて、この業界に飛び込みました。お客様の生活をサポートしていて、お客様から「ありがとう」という感謝の言葉をいただけることにやりがいを感じています。
タクシー運転手の仕事は時間の融通が利くので、柔軟に働けるところが魅力です。
また、給料は頑張った分だけ稼げる歩合制のため、意欲的な人にはやりがいのある仕事だと思います。
問合せ:地域振興課交通政策室
【電話】0480-31-8679