くらし 令和7年 新年のご挨拶

毛呂山町長 井上 健次

新春のご挨拶
令和7年、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。町民皆様におかれましてはご家族お揃いで新しい年をお迎えのこととお慶びを申し上げます。
令和6年の元日、石川県の能登半島ではマグニチュード7・6という大地震が発生いたしました。「災害は時を選ばず」と言われますが、まさか1月1日、年始めの日の家族団らんであるはずの夕刻4時10分、震度7の大地震によって7万5千棟もの家屋に被害、関連死も含めて475名の尊い命が犠牲となってしまいました。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災され今尚生活に苦慮されている多くの方々に心よりお見舞いを申し上げます。
毛呂山町では、令和6年1月4日の仕事始めの日、被災地復興等支援委員会により「能登半島地震の被災地への支援」の体制を確認、支援金と役場職員の派遣を決め、被災地に対して県内市町村の中でもいち早く対応することができました。
これは、平成23年の東日本大震災の時に立ち上げた「東日本大震災復興支援プロジェクト委員会」から、その後、各地で発生している自然災害による被災地に対応できるように名称を変更した「毛呂山町独自の被災地への支援組織」であり、熊本地震でも早い対応をして参りました。
また、毛呂山町では災害資機材の完備、備蓄品の確保、近隣自治体や各種企業とも「災害協定」を結んで参りましたが、災害への備えは「これで万全だ」ということはありません。
地球温暖化によってもたらされる新たな水害、とりわけ近年の台風も含めて線状降水帯の発生による集中豪雨など、令和元年の台風19号では毛呂山町でも396世帯831人を超える避難者が出る状況となり、まさに想定を超える事態となりました。
「命を守る行動を」というアナウンスが近年のテレビやラジオから災害時に流されますが、私たちが住む地球環境は私たちの命を脅かすほどの変化を遂げてきており、自然の猛威に人間の無力さを感じるばかりです。
毛呂山町は、これからも災害に対して「公助」における体制を強化して参りますが、町民皆様にも「自助・共助」に「ご近所での助け合い」を併せまして「災害に強い町づくり」を共に目指していけるようにお願いを申し上げます。
・「自助」は、一人ひとりが自ら取り組むこと
・「共助」は、地域や組織が一緒に取り組むこと
・「公助」は、国や地方公共団体(地方自治体)が取り組むこと
「ご近所」は、遠くの親戚より…と言われるように、もしもの時に「助け合え、力になれるのはご近所の方々」です。コミュニティが希薄となってきている昨今、昔の「村落共同体」のように「助け合える社会の構築」が最も必要です。
令和7年、町内の行政区をはじめとして、地域のコミュニティを醸成するための取り組みを最優先に進めて参る所存ですので、町民皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

合併70周年記念事業
毛呂山町は、昭和30年に旧毛呂山町と川角村が合併して今の毛呂山町となり、その時からカウントして令和7年4月1日が合併70年の節目の日となります。
令和6年度は、毛呂山町が合併70年を迎える前年として各イベントに対して「合併70周年記念事業」の冠をつけさせていただき、町民皆様と共に合併を祝う気運を高めて参りましたが、令和7年2月8日(土)には、ウィズもろやま(福祉会館)において「毛呂山町合併70周年記念式典」を挙行いたします。
当日は、町民皆様と共に合併70周年のお祝いができますように、万全の準備を整えているところです。

健幸づくりのまち宣言
令和5年3月27日、毛呂山町は「健幸づくりのまち」を宣言し、埼玉医科大学グループの絶大なるご支援とご協力を頂きながら「歩こうよ!もろやま健幸ウォーキング事業」を約60名の町民の参加でスタートさせることができました。
1日8000歩以上を目標に毎日歩き、1日10回3セットのスクワットを週3回行っていただきながら6ヶ月続ける事業です。
参加者には事業がスタートする前後で埼玉医科大学国際医療センターにおいて、体力測定と血液検査を実施し、6ヶ月でどのように体調が変化したかを診ることができました。6ヶ月後の結果、参加者全員において、体力の向上、持久力・瞬発力の改善、血液中の中性脂肪や超悪玉コレステロールも減少し、動脈硬化による脳卒中や心臓病のリスクが軽減されることが立証されました。
この毛呂山町の「歩こうよ!もろやま健幸ウォーキング事業」の取り組みが、埼玉県に高く評価され、健康づくり事業に関する「優良賞」に選定され、県より500万円の報奨金を頂くことができました。
令和6年度も、新たな参加者でこの事業は継続しておりますが、常日頃より町民皆様に歩いていただけるように町内にウォーキングコースを10コース用意し、コースには歩く距離が分かるようにペイント表示が施してあります。
輝かしい令和7年の始まりにあたり「歩いて健幸!」が、毛呂山町の合い言葉となるよう、町民皆様が健康で幸せな一年となりますように心よりご祈念させていただきます。