- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県千葉市
- 広報紙名 : ちば市政だより 令和7年7月号
私たちは水道やトイレ、お風呂を日々当たり前のように使っていますが、天災や事故により、下水道が使えなくなったとき、生活に大きな影響があるだけでなく、最悪の場合、命に関わることがあります。毎日の快適な暮らしを支えている下水道の整備や維持の取り組みを紹介します。
◆下水道の役割
アクア(パパ):
家庭から流した水は、汚水と呼ばれ、下水道管(汚水管)を流れ、下水処理場に送られます。処理されてきれいになった水は、海に流すか、一部の公園のトイレを流す水などに再利用しています。
下水道がないと、汚水がそのまま川や海に流され、水質や生活環境が悪くなり、人も生き物も病気になってしまいます。
かわチャン:
ほかにも、雨水を下水道管(雨水管)で、川や海に運んだり、豪雨により下水道管や川があふれないように、地下に貯めることで、生活を守っているんだよね。
詳しくは、「千葉市 雨水整備事業」で検索
◆当たり前の生活を維持するために
◇老朽化対策
クリーン(ママ):
市の下水道管全体の約80パーセントは約30年以内に寿命を迎えます。古くなった下水道管をそのままにすると、道路陥没などを引き起こす原因になります。そのため、下水道管の状態をマンホールからテレビカメラを入れて調査し、必要があれば、きれいな状態に戻す修理をしています。
課題:劣化した下水道管
対策:内側に帯状のプラスチックを巻き立て修理した下水道管
食べ残しや飲み残しはできるだけなくし、食器や調理器具についた油はふき取ってから洗いましょう。
下水道管がつまるだけでなく、下水道管が想定より早く劣化する原因になります。
◇地震対策
アクア(パパ):
地震が起きると、下水道管の損壊やマンホールが浮き上がることがあるので、これを防ぐために耐震化工事を行っています。また、地震の際には、水洗トイレが使用できなくなるおそれがあるので、学校などの避難所に順次マンホールトイレを整備しています。
課題:地震で浮いたマンホール
対策:マンホールの耐震工事
◆下水道のこれから
下水道の運営は、下水道使用料などによって支えられています。近年は、物価や電気代の上昇などが下水道の運営にも影響を及ぼし、必要な経費が増加しています。
こうした中で、下水処理場内で下水汚泥の燃料化や太陽光発電を行っていくことで、運営費を減らすとともに、下水処理中に発生する温室効果ガスを抑え地球温暖化防止に努めています。
また、ドローン技術などの新技術を使ってテレビカメラが入るのが難しい下水道管を点検することに挑戦しています。これらの取り組みによって、下水道経営の安定化や持続可能な社会の実現を目指します。
小学生と保護者を対象に、汚水がきれいになっていく仕組みを学ぶ
下水道教室を7月24日(木曜日)から29日(火曜日)に開催します。詳しくは〔本紙13面〕へ。
問い合わせ:下水道経営課
【電話】245-5405【FAX】245-5563