- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都
- 広報紙名 : 広報東京都 令和7年4月号
令和6年の被害総額は過去最多
被害額約153億円
身近に迫る特殊詐欺の実態
ニュースや報道で頻繁に取り上げられる特殊詐欺は、決してひとごとではありません。
「自分は大丈夫」といった油断から、特殊詐欺の被害に遭ってしまうことも。
今号では、特殊詐欺について理解を深め、被害に遭わないためのポイントをご紹介します。
◆そもそも「特殊詐欺」って何?
被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した銀行口座への振り込みなどの方法により、不特定多数の人から現金等をだまし取る犯罪をいいます。
■あなたもターゲットの一人です
1件あたりの被害額は高額に
令和3年から減少に転じた被害認知件数は、再び拡大。ネットバンキングを利用させた振り込みが急増していることから、被害総額も過去最多となり、1件当たりの被害額も高額化しています。
【特殊詐欺全体 認知状況の年別推移】
令和6年
認知件数3,494件
被害額153.1億円
高額被害
(1,000万円以上)
の認知件数
5年 122件
↓
6年 320件
約2.6倍に
参考:警視庁特殊詐欺対策本部「令和6年における特殊詐欺の状況について」(暫定値)
■高齢者以外にも被害が拡大
特殊詐欺の被害者の約6割は、70代以上の高齢者ですが、近年は現役世代での被害も増えています。
特にオレオレ詐欺のうち、警察官をかたる詐欺被害が年代問わず発生しています。
◇警察官をかたる手口とは?
・あなた名義の銀行口座が犯罪に使われている
・あなたは事件の容疑者となっている
という言葉には要注意!
警察官や検察官を装い、架空の事件に巻き込み、逮捕されないための保釈金や銀行口座を調査する名目で、犯人の管理する口座に現金を振り込ませ、だまし取る手口です。
この手口では、携帯電話へのアポ電が多く、また最近では、国際電話番号からの詐欺が急増しています。携帯電話を利用した通信アプリを使う手口もあります。
◆特殊詐欺の主な手口とは?
特殊詐欺は、犯人側からの1本の電話から始まります。身内を装い「困っているからお金を出して欲しい」、トラブルの関係者を装って「お金を払わないと大変なことになる」などと恐怖心をあおってくるのが特徴です。
【令和6年 手口別の認知件数】
■オレオレ詐欺 1,566件
全体の約5割
・オレオレ詐欺
親族、警察官、弁護士等を装い、親族が起こした事件・事故に対する示談金等を名目に、金銭等をだまし取る手口。
■還付金詐欺 782件
・還付金詐欺
税金還付等に必要な手続きを装って被害者にATMを操作させ、口座間送金により財産上の不法の利益を得る手口。
■架空料金請求詐欺 468件
・架空料金請求詐欺
未払いの料金があるなど架空の事実を口実とし、金銭等をだまし取る手口。
■預貯金詐欺 362件
・預貯金詐欺
自治体などの職員を装い、医療費などの払い戻し手続きを行うと言って、キャッシュカードをだまし取る手口。
■キャッシュカード詐欺盗 249件
■その他の詐欺 67件
参考:警視庁特殊詐欺対策本部「令和6年における特殊詐欺の状況について」(暫定値)