くらし 足立区の「いま」と「みらい」をつなぐ 新たな足立区基本計画、スタート。(1)

令和7年度から、現在の足立区と区制100周年を迎える令和14年度の足立区をつなぐ、新たな基本計画がスタートしました。新たな基本計画では、区民の暮らしの安心を支えるだけでなく、一人ひとりのウェルビーイングを高めていくことを明確に掲げています。この特集では、新しい基本計画の「理念」について、考え方のポイントを紹介します。

(図)
<基本計画>
事務事業
49の施策
15の施策群
7つの柱立て
7つの理念(この特集では、この部分のポイントを紹介します)

<基本構想>
将来像の実現

■基本構想とは?
区のめざすべき将来像とその実現に向けた基本的な考え方を示したものです。平成28年10月に、30年後を見据えた将来像として「協創(多様な主体が夢や希望に向かってチャレンジし、そのうえで互いの個性や価値観を認め合い、ゆるやかにつながり支え合うことで、より一層力を発揮する仕組み)力でつくる 活力にあふれ 進化し続ける ひと・まち 足立」を掲げました。

■基本計画とは?
基本構想の実現に向けて、区政全体の目標や基本的な考え方、具体的な施策をまとめたもので、分野別計画の要となる区の最上位計画です。新たな基本計画は、公募の区民委員を含む20人の委員によって構成された足立区基本計画審議会をはじめ、様々な場を通じて聴取した意見を踏まえて策定しました。

○基本計画の全文など、くわしくはコチラ!
【NEW】レイアウトを一新しイラストを入れて、誰もが見やすいデザインに
【NEW】ストーリー仕立てでわかりやすい「こども版」も作成
※いずれも区のホームページで閲覧可。4月中には、区役所・2階区政資料室、区立図書館へ配架予定

問い合わせ先:政策経営担当
【電話】03-3880-5811

■《テーマ》やりたいことが叶うまち
区は、抱える課題の克服にチャレンジする中にこそ、区の魅力をさらに高め、新たな価値を創造するチャンスがあると考えています。そのチャンスを掴み、進化し続けるための原動力として、区民の皆様一人ひとりの「やりたいことが叶うまち」をテーマに掲げました。

(1)ウェルビーイングの向上
本当の幸福は経済的な指標のみでは測れないため、「身体的・精神的・社会的に満たされた状態」である「ウェルビーイング」という概念が世界中で注目されています。ウェルビーイングは、人々の幸せを支える行政施策においても必要不可欠であり、今回はじめて足立区の基本計画に盛り込みました。
一人ひとりのウェルビーイングを高めることによって、社会の急激な変化の中でも、人々の想(おも)いがまちを鮮やかに彩(いろど)り、個性や魅力があふれる「進化し続ける持続可能なまち」をつくっていきます。
・区の方針
人と社会が調和しながら持続的に発展していくために、「個人」と「社会」それぞれのウェルビーイングを定義して、双方を高め合う取り組みを推進

(2)やりたいことが叶う
ウェルビーイングの向上には、「自己実現」や「生活の楽しさ」といった幸福感が重要ですが、そのためには自分の中の「やりたいこと」に気づき、実現に向けて一歩踏み出すことがポイントとなります。
また、「やりたいこと」を実現する過程で、人々の間にゆるやかなつながり(ウィークタイ)や、自宅・学校・職場以外の第3の居場所(サードプレイス)が生まれます。それらがまちの個性や活力を生み出す新たなエネルギーとなり、魅力的な地域をつくっていきます。
・区の方針
一人ひとりが「やりたいこと」を通じて活躍できる区をめざし、活動の伴走や交流をつくりだす取り組みを推進

(3)人権・多様性の尊重と地域共生社会の実現
現在は、様々な文化・性別・価値観などを持つ人々が共存しています。多様化の進展は、新たな活力を生み出す力となる一方で、異なる価値観により対立が生じることもあります。このため、多様な人々が安心して暮らし活躍するには、互いを認め、支え合うことが必要です。
このような社会は、自分の想いを表現でき、新たなつながりを生み出すとともに、地域・個人が抱える複雑な課題の解決を助け、人々のウェルビーイングを高めていくのです。
・区の方針
制度・分野や世代・価値観などの違いにとらわれず、人々がつながり・支え合う地域共生社会の実現に向けた取り組みを推進

(4)子ども・若者と進めるまちづくり
令和5年4月に施行された「こども基本法」に「子どもの意見表明機会の確保」などが明記されました。子ども・若者の声を行政が施策に活(い)かすことは、子ども・若者の権利を守るとともに「やりたいこと」の実現につながり、一人ひとりのウェルビーイングを高めていくことになります。
また、子ども・若者が積極的にまちづくりに関わることで、世代間の交流の場が生まれ、互いの価値観やニーズへの理解を深め、地域内の連帯感がまちへの愛着や誇りを高めていきます。
・区の方針
子ども・若者の区政参画や、子ども・若者が多様な世代・価値観と触れ合う機会を増やす取り組みを推進