- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都足立区
- 広報紙名 : あだち広報 2025年8月10日号
■足立区に住んでいる方に知ってほしいこと
◆地域猫活動にご理解・ご協力を
そのエサやり、本当に優しさでしょうか?
「かわいそうだから放っておけない」と優しさのつもりであげたエサによって、集まった猫が繁殖し、エサや縄張りを奪い合い、猫エイズなどの感染症で苦しんでいるケースも報告されています。そのような過酷な環境に追いやられる猫を減らすため、また、地域住民と猫がどちらも快適に過ごすため、区内には地域猫活動に取り組む方々がいることを知ってください。
▽地域猫活動とは?
地域住民が中心となり、区やボランティア団体と協力して、飼い主がいない猫の世話・管理をします。猫を繁殖させず、一代限りの生を全うさせるための活動です。
[主な活動内容]
1.適切なエサやり
決められた時間にエサをやり、片付け・清掃を行う
2.トイレの設置
地域住民の理解が得られた場所にトイレを設置し、定期的に清掃する
3.不妊去勢手術の実施(TNR活動(Trap(トラップ)(捕獲)・Neuter(ニューター)(不妊去勢手術)・Return(リターン)(元の場所に戻す))
繁殖や発情期の鳴き声、ケンカなどを抑え、地域の生活環境の改善につなげる
▽地域猫活動協力員募集中!
責任を持って地域猫活動に取り組みましょう
活動期間:登録日から8年3月31日(以降、1年単位で更新可)
内容:
・適切なエサやりやフン掃除
・不妊去勢手術の実施徹底
・地域や地域猫の見守り など
※くわしくは区のホームページをご覧になるか、お問い合わせください。
申込方法:身分証明書(マイナンバーカードなど)を窓口へ持参
▽『共生』のためにTNR活動((Trap(トラップ)(捕獲)・Neuter(ニューター)(不妊去勢手術)・Return(リターン)(元の場所に戻す))が大切!
野良猫を捕獲して不妊去勢手術を行うことで、繁殖を防ぎ、不幸な猫を減らすことができます。TNR活動によって手術した「野良猫」を「地域猫」として適切に管理し、人と猫が共生できる地域環境をめざしています。
※片耳のV字カットは不妊去勢手術済みの目印
・TNR活動の流れ(例)
不妊去勢手術申請→捕獲→手術(片耳をV字カット)→地域で見守り
▽不妊去勢手術費助成[事前申込]
区では猫の不妊去勢手術費助成制度を実施しています。要件など、くわしくは区のホームページをご覧ください。
対象区分:飼い主のいない猫
性別:メス
助成額:上限3万円
対象区分:飼い主のいない猫
性別:オス
助成額:上限2万円
対象区分:飼い猫
性別:メス
助成額:4,000円
対象区分:飼い猫
性別:オス
助成額:2,000円
※1人あたり1カ月3匹まで。予算に達し次第、受け付け終了
◆地域猫・保護猫活動に尽力している方の想(おも)い
区の動物愛護相談支援窓口業務を受託している3つのNPO団体に、地域猫・保護猫活動についてお伺いしました。
NPO法人あだち動物共生ネットワーク理事長 小泉 洋子(こいずみようこ)氏
NPO法人けだ・まも理事長 中山 亜子(なかやまあこ)氏
NPO法人Human Animal Pairs(ヒューマンアニマルペアーズ)理事長 霜田(しもだ)ちとせ氏
質問:地域猫活動が、地域にもたらす変化や効果とは?
回答:
[霜田氏]フン尿被害やエサの放置による不衛生さが減り、まちの美化につながります。
[小泉氏]地域猫活動を通して、地域住民間で野良猫のフン尿被害などの課題解決のための建設的な話し合いが生まれやすくなります。また、猫をかわいそうな状況にしない、あたたかい地域づくりにもつながります。
質問:足立区と共催で保護猫譲渡会を開催していることの意義とは?
回答:
[中山氏]「一匹でも多くのご縁がつながれば」との想いで譲渡会に臨んでいます。区役所で開催できることは、「動物福祉」の推進において非常に意義深いことだと感じています。
[霜田氏]譲渡会ではパネル展示(譲渡型保護猫カフェにいる猫の紹介/ペット防災の普及活動)を行っています。多くの保護猫を見ていただける譲渡会は、不幸な猫を減らすだけでなく、来場者の意識向上にもつながる、非常に意義のある企画だと考えています。
質問:保護猫譲渡会に関心があっても「飼うのは難しそうだから…」と悩んでいる方へ
回答:
[中山氏]保護猫を飼うことへの不安から、譲渡会の参加をためらう方も少なくありません。実際に保護猫を見たり、ボランティアスタッフに直接会って話をしたりすることで、不安や疑問が解消できるケースも多くあります。些細(ささい)なことでもご相談ください。
[小泉氏]譲渡会には人に慣れる訓練を終えた保護猫が来ていますが、猫の性格や家庭との相性によって、飼育困難になることがあります。それを避けるために猫の性格やネガティブな情報も隠さず伝え、人も猫も幸せになれる譲渡をめざしています。譲渡後に飼育に関する困りごとがある場合は、何年経っていても相談に乗りますので、まずは一度譲渡会にご参加ください。
▽足立区役所で「あだち保護猫たちの譲渡会」を開催しています
区は前記のNPO団体と共催で保護猫譲渡会を開催しています。今年度は全3回の開催を予定しており、第1回は6月1日に開催し、342人が来場しました。39匹の保護猫のうち、27匹が内定となり、たくさんの出会いの場となりました。
▽次回は9月開催予定!
保護猫を、新しい家族の一員として迎えませんか?
※申し込み方法など決まり次第、あだち広報や区のホームページでお知らせします。
申込先・問い合わせ先:足立保健所 生活衛生課 動物愛護係
【電話】03-3880-5375