- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都足立区
- 広報紙名 : あだち広報 2025年8月10日号
「かわいい」「かわいそう」だけで終わらせないで
「散歩中にフンをしたら持ち帰る」「決められた場所で野良猫にエサをあげて清掃もしている」など、マナーやルールを守って動物と接する方がいる一方で、無責任な行動をする方がいるのも実状です。無責任な接し方は動物に悪影響を及ぼすだけでなく、近隣住民とのトラブルの原因にもなり得ます。
今号では、人と動物が共に快適に暮らすために知ってほしいマナーやルール、地域猫活動などを紹介します。
■犬・猫を飼っている方に知ってほしいこと
◆飼育するときのマナーとルール
動物を飼うときは、最後まで責任を持って世話をしなければなりません。しかし、無責任な飼育が原因の近隣トラブルが区内でも発生しています。飼い主として、ペットのため、そして地域のためにマナーやルールを必ず守りましょう。
▽犬を飼ったら
・散歩時のマナーを守る
公共の場所では必ずリードを付け、短く持ちましょう。また、フンは持ち帰り、尿は水で流しましょう。
・無駄吠(ぼ)えを減らす
犬の鳴き声は車のクラクションと同程度の音量です。無駄吠えの原因となるストレスを溜(た)めないために、散歩などの運動をさせましょう。
[しつけ教室で訓練するのも選択肢のひとつ]
▽猫を飼ったら
・屋内で飼育する
交通事故や感染症のリスクを減らすだけでなく、フン尿による近隣トラブルも避けられます。
・不妊去勢手術の徹底
望まない繁殖や病気を防ぐことができます。区では、手術費用の助成を行っています。
※くわしくは本紙7面参照
▽狂犬病予防注射を受けさせる
飼い犬には年1回、狂犬病予防注射を必ず受けさせましょう。自治体が発行する「注射済票」を犬に装着することは義務です。
※未接種の場合、20万円以下の罰金を科せられることがあります。
・6年度 区内で畜犬登録している犬の狂犬病予防注射接種率…67.5パーセント
[本来は100%でなければなりません]
▽マイクロチップを装着する
ペットショップなどで販売される犬・猫へのマイクロチップの装着・環境省への登録は義務です。災害などでペットとはぐれても登録情報をたどれば、再会できる可能性が高まります。なお、足立区ではマイクロチップの装着・環境省への登録により、区の畜犬登録の手続きが不要になります。
※個人のマイクロチップ装着は努力義務ですが、装着した場合には飼い主情報の登録が必要です。
[ペットの虐待・遺棄は犯罪です。寿命を迎えるまで、愛情を持って適切に飼育しましょう!]
◆非常事態に備える
ペットのために、飼い主の予期せぬ入院や、災害による避難所生活などの非常事態に備えておく必要があります。
▽飼い主の「もしも」に備える
まずは自分の状況をチェック! 1つでも当てはまったら、特に対策が必要です。
・単身または高齢者のみの世帯
・自分の足腰や体力が不安
・家族・親族と疎遠
・認知機能に不安がある
・ご近所付き合いがない
・今後飼育する上で金銭面が不安
↓
[対策1]預かり先・新たな飼い主を見つけておく
[対策2]「じぶんノート(足立区版エンディングノート。医療介護連携課、地域包括支援センター、区民事務所(中央本町を除く)で配布)」の5ページを活用し、もしものときの連絡先を決めておく
[対策3]ペットのための信託(ペットのための飼育費用等を信託銀行などの専用口座で管理できる仕組み)を利用する
前記に加えて、ペットに関する「もしも」のときの対策や、飼い主とペットの情報を記録できるチェックリストを配布しています。
配布場所:
・足立保健所 生活衛生課
・保健センター
・地域包括支援センター など
※区のホームページからもダウンロード可
▽動物愛護相談支援窓口
飼い主の健康上の理由等でペット(犬・猫)の飼育が困難となり、区が必要と認めた場合、譲渡先探しや一時保護、不妊去勢手術などの支援を行います。
そのほかにも、地域で野良猫が増えている等の相談受け付けや、地域猫活動への助言なども行っています。
▽「災害」に備える
避難所にはペット用の備蓄はありません。また、避難所で過ごすためには、ケージに入るのを嫌がらないよう、日ごろから慣れさせておくことが大切です。いざというときのために、今から準備しておきましょう。
1.エサと水を備蓄(5日分)
2.避難所には首輪やリード、ケージを必ず持参
3.感染症蔓延(まんえん)予防のため予防注射を受けさせる
4.迷子に備えてマイクロチップや鑑札を装着
[区は、ペット同行避難ガイドラインを7年度末を目処に策定中です!]
◆暑い時期は熱中症対策を忘れずに
犬や猫は密な毛におおわれており、体温調整が得意ではありません。熱中症対策を忘れずに行いましょう!
○屋内の熱中症対策
・適切な温度・湿度を管理する
・ペットが自ら快適な場所に移動できる環境を整える
○屋外の熱中症対策
・散歩は早朝や夜などの涼しい時間帯に行う(高温の地面で肉球をやけどする危険性があります!)
・直射日光を避け、日陰のある風通しのよい場所を選択し、十分な水を準備する
・短時間でも車から離れる場合は、車内に放置せず、ペットと一緒に行動する
出典:環境省ホームページ
申込先・問い合わせ先:足立保健所 生活衛生課 動物愛護係
【電話】03-3880-5375