くらし 令和7年市議会9月定例会 市長所信表明(要旨)(1)

9月1日から開かれている市議会9月定例会にて、渡部尚市長が行った所信表明の要旨です。全文はHPの「市長のページ」から、動画は「議会中継」でご覧ください。

■はじめに
令和7年7月、市立小学校の教員が児童への不同意わいせつ容疑で逮捕される事件が発生し、現在も取り調べが続いています。これを受け、学校では臨時保護者会、家庭への個別連絡、心理士相談等を行い、教育委員会には、各学校で防止研修を徹底するよう指導を行いました。市民の皆さまには、不安な気持ちを抱かせてしまったことをお詫び申し上げるとともに、私自身も、教育委員会と、子どもたちと教職員にとって安全で安心な学校づくりに努めてまいります。

■東村山駅周辺のまちづくり
○東村山駅付近の連続立体交差事業
6月29日の初電車より西武新宿線下り線が高架に切り替わりました。私自身、初電車の先頭車両に乗車し、高架化の歴史的瞬間に立ち会いました。高架化により、府中街道の久米川第2号踏切では遮断時間が短くなり渋滞解消の効果が見られるとともに、横断距離が短縮され、歩行者の安全性の向上が図られています。平成19年の就任以来、東村山駅付近の鉄道立体化に力を注いできた立場として、在任中に実現できたことは感無量です。ここに至るまでご尽力いただいた関係者および市民の皆さまに深く感謝申し上げます。今後も東京都並びに西武鉄道株式会社と連携し、令和9年度末の鉄道全線高架化を目指し、全力で取り組んでまいります。

○東村山駅西側の都市計画道路の進捗状況
東村山駅西側の幹線道路である都市計画道路3・4・9号線は順調に築造工事を進めており、令和7年度中の交通開放を目指しています。なお、西側約260メートルの区間は令和7年度中の事業の認可取得を目指しており、認可取得後は速やかに用地取得に取り組み、安全で快適な道路交通によるまちの一体化に取り組んでまいります。

○東村山駅開業130周年記念事業
お寄せいただいた東村山駅の開業から現在までの駅および周辺エリアの写真を活用し、式典で上映する動画の作成等を進めています。あわせて小・中学生から募集した「未来の東村山駅周辺」「東村山駅周辺の思い出」の絵画も34点お寄せいただきました。作品はいずれも、子どもたちの夢や思い出等が込められ、先日東村山駅周辺まちづくり連携会議の市民委員のかたなどとともに、優秀賞等の作品を選定しました。選ばれた作品は10月18日(土)の式典で表彰する予定です。また、当日屋外ではステージイベント等を開催し、東村山のまちの魅力を発信します。市民の皆さまと駅開業130周年を祝い、駅周辺のまちづくりの機運醸成に繋がる記念事業にしてまいりたいと考えます。

○東村山駅周辺エリアのゾーニング
東村山駅高架下の活用を含む周辺エリアのゾーニングについて、7月にオープンハウス型説明会を開催しました。駅周辺エリアを3つに分け、各特色をいかした活用の方向性を説明するとともに、必要な機能等についてご意見・ご要望をいただきました。また、別途行った「第5次総合計画後期基本計画素案」に関するオープンハウス型説明会でも広くご意見を頂戴しました。いただいた貴重なご意見を踏まえ、東村山駅開業130周年記念式典の中で市の考え方を発表する予定です。

■令和6年度決算・市税収入
○令和6年度決算の概要と今後の財政運営
令和6年度決算は全会計を黒字で迎えることができました。一般会計決算額については、歳入は過去2番目、歳出は過去3番目の規模となり、実質的な財政収支は黒字を確保しました。健全化判断比率は、4つの全指標において、前年度に続き早期健全化基準を下回り、適正な範囲内でした。実質公債費比率は改善、将来負担比率はマイナスを維持しています。
このように、令和6年度末時点における当市の財政状況は、昨年度末と比較して改善されておりますが、市税収入の割合は依然として低く、国の財政計画に左右されやすい自主性の低い財政基盤であることから脱却できた訳ではありません。令和8年度当初予算は引き続き「枠配分予算」により、限られた財源の範囲内で実効性・優先性・効率性を重視して編成を進めます。あわせて、第5次行財政改革後期基本方針において、複数の財政指標で中長期的な財政状況を把握し、持続可能な財政運営に努めてまいります。

○令和6年度の市税および国民健康保険税の収納率の状況
令和6年度は、市政運営の貴重な自主財源の確保、国民健康保険制度を維持する財源の確保に向けた取り組みを実施し、収納率の維持・向上を図ってまいりました。しかし収納率は前年度を下回っている状況です。物価高騰の影響が続く厳しい状況ですが、引き続き徴収対策の一層の推進を図り、収納率の維持・向上、市税等の収納確保に努めてまいります。