くらし 〔みんなのPLAZA(プラザ)〕伊豆大島ジオパーク ちょこっとコラム No.52

大島の自然や文化、身近な魅力に迫ります。

■火山弾
実りの秋・食欲の秋という言葉通り、秋は様々な食材が旬を迎える季節となりますこの時期に収穫を迎えるサツマイモも、大島では江戸時代から栽培され、島民に食されてきました。そのさつまいもに見た目がそっくりなことから、かつて「芋石」とも呼ばれてきたものとは…何かご存じですか?それは、活発な噴火を繰り返す伊豆大島では、多くの場所で観察できる「火山弾」(写真1・2)です!
火山弾とは火山噴火の際に噴出した溶岩の一部が、飛び散りながら冷え固まり、形作られた岩の塊です。マグマが固まる前の柔らかい状態で吹き飛ばされているため、多様な形ができるという特徴があります。サツマイモだけでなく、つきたてのお餅のような形やねじれたリボン型のほか、1912年に大島で起こった中規模噴火では、魚型や鳥型、柏餅型など、バラエティ豊かな火山弾が多数噴出したそうです。火山弾は、あまり遠くまで飛ぶことはないため、その多くが噴火口付近に落ちています。近くに訪れた際、探してみても面白いですね。また伊豆大島ミュージアムジオノスでは、多様な形の火山弾を展示しています。足をお運びいただき、火山弾の実際の形や大きさに注目しながらぜひご覧ください!
〔伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局〕