- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県横浜市緑区
- 広報紙名 : 広報よこはま 緑区版 2024(令和6)年11月号
新型コロナウイルスの猛威は落ち着いてきたにもかかわらず、救急要請件数は毎年記録を更新しています。特に高齢者の搬送は年々増加していて、病気だけではなく、けがによる搬送も多くなっています。
そして高齢者は、ちょっと転んだだけ…が骨折などの大けがにつながり、入院が必要になってしまうことがとても多いです。
日常の中に潜む危険を知って、転倒しないためにハマトレをしてけがを予防しましょう!
救急車が1分1秒でも早く到着できるように、皆さんのご協力をお願いします。
■緑区のけがによる救急搬送の状況(2023年度)
・緑区の一般負傷※による救急搬送人数
※一般負傷…転倒・転落、やけど、熱中症などのけが
◇転倒(転落)
0歳:3人
1~14歳:73人
15~64歳:142人
65歳以上:607人(65歳未満の人数(218人)を合わせても約3倍の多さ!)
◇転倒(転落)以外
0歳:7人
1~14歳:22人
15~64歳:60人
65歳以上:45人
・世代別、転倒(転落)で入院が必要と判断された人の年齢割合
0歳:0%(1人)
1~14歳:2%(7人)
15~64歳:12%(35人)
65歳以上:86%(259人)(転んで入院した人の8割以上が65歳以上!)
けがで救急搬送された原因は転倒が各年代で多いですが、特に65歳以上では9割以上になっています。
また、入院が必要と判断された割合を世代別に見ると、65歳以上が86%です。
高齢者にとって転ぶということは、足の骨折や頭の大けがにつながりやすく、若い時に比べると回復に時間がかかってしまいます。また、それが原因で介護が必要になってしまうこともあります。
つまり、転倒を予防することが救急搬送を予防する予防救急につながるのです!
■家の中の危険な場所はどこ?!
家の中ではどのような事故が起きやすいか確認してみましょう。
(1)電気機器のコードは乱れていませんか?
改善策:歩く動線を避けて配線しましょう
(2)床に滑りやすいものが置かれていませんか?
改善策:床に物は置かないようにして、カーペットの裏に固定テープを貼りましょう
(3)たんすの引き出しはしっかり閉じられていますか?
改善策:引き出しは閉めておきましょう
(4)家の中に段差はありませんか?
改善策:段差解消スロープを付けるなどしましょう
◇高齢者の転倒事故の多くは住み慣れた自宅で発生しています
特に、居間・寝室・廊下などで多く発生しています。危険な箇所を知り、身近な場所に転倒リスクがあることを意識しましょう。また、生活環境を見直し、少しでも危険を減らして転ばない環境づくりを心掛けましょう。
■環境だけじゃない!転倒の主な原因
・加齢による身体機能の低下
・病気や薬の影響
・運動不足
転びやすくなってしまうのは、自宅の環境だけが問題ではありません。加齢に伴い身体能力が徐々に低下し、筋力、バランス能力、瞬発力、持久力、柔軟性が衰え、とっさの防御動作が素早く力強く行えなくなります。また、自分自身ができると思っている動作と実際にできる動作との間にギャップが生じ、転倒を引き起こすこともあります。
■トレーニングでけがを予防!~ハマトレで転倒予防!!
ハマトレとはロコモ※を予防するために、横浜市が高齢者の歩きに着目して開発したトレーニングです。ハマトレで、はつらつと元気な歩きを手に入れて転倒によるけがを予防しましょう!!
※ロコモティブシンドロームの略称。加齢に伴う筋力低下や骨・関節の疾患など運動器の障害が起こり「立つ・座る・歩く」などの能力が低下します。
◇脚開き
傾き改善…安定した片足立ちを目指しましょう
やや斜め後ろにゆっくり上げます(左右各4回)
◇ヒップウォーク
股関節伸展…股関節をしなやかに歩幅アップ
足を一歩前に出し、前に出した足で体重を支えながら両足を曲げて腰を下ろします。左右交互に足を出します。(左右各4回)
◇ダイナミックフラミンゴ
バランス…バランス力を高めましょう
視線を前に足を床から5cmくらい上げる(左右各20秒)
◇ハマトレ(体験編)~横浜市歌バージョン~もお試しください
ハマトレの中で手軽にできる11種類の運動を横浜市歌に合わせて編集しました。約5分の体操なので市歌を口ずさみながら気軽に取り組めて、ウオーキングの準備運動としても利用できます。
■急な病気やけがで救急車を呼ぶか迷ったら?~困ったときは相談しよう!
◇横浜市救急相談センター(年中無休24時間対応)
【電話】#7119
ダイヤル回線・IP電話からは【電話】045-232-7119
・救急受診できる病院・診療所を知りたいとき…1番を選択
・今すぐに受診すべきか、救急車を呼ぶべきか困っているとき…2番を選択
#7119とは?:受診できる病院を教えてくれて、看護師に24時間相談できます。また、症状に基づく緊急性や受診の必要性についてアドバイスをもらえます。
◇救急受診ガイド
「横浜市救急受診ガイド」で検索
パソコン・スマートフォンからガイドに従い、当てはまる病気やけがの症状を選択すると今すぐに受診すべきか、何科を受診すべきか、救急車を呼ぶべきかが分かります。
問合せ:緑消防署救急担当
【電話・FAX】045-932-0119