くらし 市長の独り言

■4月の思い出
真新しい黄色い帽子と、少し大きめのランドセル。
4月は、入園、入学、入社式の季節だ。その中で私の人生で最も思い出に残っているのは、小学校の入学式だ。我が家では、家業(菓子屋)で忙しい母に代わって、学校行事は、全て父親が出席していたので、同級生が、着物姿の母親に手を引かれているのを見て、本当に羨ましかった。
私の通っていた逸見保育園では、よく言えば強烈なリーダー(所謂ガキ大将)ぶりを発揮していたが、逸見小学校入学2日目に担任の先生が「1学期の学級委員は、〇〇君にします。」と、知らない生徒の名前を言われた時は、「何故、自分じゃないんだ!」と憤慨し、「帰ります!」と言って、自宅に帰ってしまった。慌てた担任の先生が、保育園の先生と一緒に説得(?)に来られ、子ども心に、「さすがにこれはマズイ!」と、翌日からは真面目に登校した。今思うと、とんでもない生意気な悪ガキで、先生方にも、本当に申し訳なかったと思っている。
月日が流れた今、市長として様々な会議に出席するが、市にとって理不尽な事があると、「ふざけるな!」と席を立ちたくなる事がある。ただその時、思い出されるのは、あの時の担任の先生の顔で、グッと堪えている。

横須賀市長
上地 克明