- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県小田原市
- 広報紙名 : 広報小田原 令和7年7月号 第1275号
開院まで1年を切った新病院。令和8年5月の診療開始に向けて着実に歩みを進めています。
市立病院は、本市をはじめ県西地域2市8町の基幹病院で、これまで高度で専門的な医療を提供してきました。高機能な施設に生まれ変わる新病院は、名称を「小田原市立総合医療センター」にします。
《基幹病院としての役割》
市立病院は、昭和33年に9診療科110床で開院し、現在は、28診療科417床を有する総合病院です。
医療機能としては、妊娠28週から産後7日未満の周産期におけるハイリスク分娩(ぶんべん)や、高度な新生児医療を提供する「地域周産期母子医療センター」、ゲノム医療などのがん診療の質の向上や地域の連携協力体制を構築する「地域がん診療連携拠点病院」、重篤な症状の救急患者に対し24時間体制で医療を総合的に提供する「救命救急センター」など、県西二次保健医療圏内で唯一の機能を持ち、それらの充実を図ってきました。
さらには、基幹型臨床研修病院などの医療人材を育成する教育・研修機関であって、医学の発展のための臨床研究機関でもあることから「病院」の枠を超えた医療の中心的な役割を担っています。
《新たな機能の導入》
新病院では、市立病院の理念を引き継ぎ、患者さん中心の医療に努め、地域の皆さんから信頼され愛される病院を目指していきます。
そのため「患者サポートセンター」を置き、患者さんを入院前から退院後まで支援していく他「地域医療支援病院」として医師派遣など、各機関との連携を強化しながら、保健・医療・福祉の連携を効果的に展開する「地域完結型医療」の実現を目指していきます。
また、重症病床や手術室を増やし、歯科口腔(こうくう)外科の新設、ハイブリッドER(救急外来)やハイブリッド手術室などの新しい機能を備えて、より高度で良質な医療を提供していきます。また、個室を多く確保して一人一人のスペースを広くすることによって、個人のプライバシーに配慮でき、安心した治療を受けることができる環境を整えます。
こうした役割や機能を持つ県西地域の医療拠点(センター)として「小田原市立総合医療センター」という新名称への変更が決定しました。
《令和8年5月の開院に向けて》
5月20日には上棟式を行うなど「小田原市立総合医療センター」の開院に向けて、新病院の建設事業を進めています。
建設工事に伴い、近隣地域の皆さんや市立病院を利用する皆さんに、ご不便ご迷惑をおかけしていますが、引き続きご理解とご協力をお願いします。
◆新病院の目指す姿
【新たに加わる機能】
重症病床の増床手術室の増室
歯科口腔外科の新設
ハイブリッドERとハイブリッド手術室の設置
病室の拡大 個室の増室
〈理念〉
患者の権利を尊重した患者中心の医療に努めるとともに、地域基幹病院としての機能を発揮し、地域住民から信頼され愛される病院を目指します。
◆-診療科の紹介-眼科
眼科は、常勤の眼科医が2名の体制で診療に当たっており、白内障や緑内障、糖尿病網膜症など、あらゆる眼疾患から視機能を守る役割を担っています。新たな技術を積極的に導入し、より円滑に皆さんが安心して治療できるように、丁寧な説明と的確な診断治療に努めています。
眼科 鈴木真理子医師
《抗VEGF療法によるメディカルレチナ治療の強化》
メディカルレチナ治療とは、網膜疾患に対してVEGF(血管内皮増殖因子)を抑制する薬剤投与やレーザー治療を行う、身体への負担が少ない網膜治療です。
当院では、造影剤を用いることなく短時間で眼底の血管を撮像できるOCTA(光干渉断層血管造影)による診断と治療が可能になりました。新病院では、抗VEGF療法を含めた日帰り手術室エリアの拡張や整備を予定しています。
《術翌日も安心な入院白内障手術》
入院での白内障手術を行っており、難症例も対応しています。当院の白内障手術機械や白内障手術用超音波ハンドピースは、眼灌(がんかん)流圧センサーによって術中の眼圧変動を抑えた操作が可能で、より安全で安定した白内障手術を実施しています。
◆看護師・看護補助員を募集中
新病院の開院に向け、看護業務ができる看護師と看護補助員を募集しています。お気軽にお問い合わせください。
【WEB ID】P39906
問い合わせ:経営管理課
【電話】34-3175