しごと [経験ゼロから漁師を目指そう]「小田原刺網漁業塾」が8月開講

本市では、刺し網漁業の担い手確保に向けて「小田原刺網漁業塾」を8月から開講します。
海や魚に関心があり「漁師になりたい」と考えている人は、はじめの一歩を「小田原刺網漁業塾」から踏み出してみませんか。

《刺し網漁業とは?》
水産市場における本市の水産物漁獲量のうち、およそ8割は定置網漁による漁獲、2割は刺し網漁による漁獲です。刺し網漁が全体の漁獲量に占める割合としては決して高くありませんが、夏季はイセエビ、冬季はヒラメを主体に、海底近くにすむ水産物が多く漁獲されることから、小田原の水産業においては、重要な役割を担う漁法の一つです。
刺し網漁は、バレーボールのネットのような網を海底の魚の通り道に仕掛けるもので、魚は泳いでいるうちに網目に絡まり漁獲されます。基本的に1~2人で操業し、漁業者個人の努力や創意工夫が漁獲高などの結果に反映される仕事です。

《なぜ担い手が必要?》
現在、本市の刺し網漁師は20人。高齢化が進行する中、後継者の不在が課題となっています。新たな担い手が生まれないことには、地域の豊かな水産資源の漁獲に影響を及ぼす可能性があります。

《「小田原刺網漁業塾」の開講》
このような状況を踏まえ、これまでは学生を対象とした「刺網漁短期研修」などを実施してきました。今年度からは、より直接的な就労に結び付くことを目的に、海や魚に関心があり、刺し網漁業の就業を希望する人を対象として、体系的に小田原の刺し網漁業を学ぶ「小田原刺網漁業塾」を開講します。
本塾では、刺し網漁業の操業に必要な基礎知識を学ぶ座学や、海上での実地研修を行う他、水産物の市場出荷の現場視察、魚のさばき方を基礎から学ぶなど、幅広い研修メニューを用意しています。卒業時には意向確認を行い、就業希望者に対しては、後継者を求めている漁師の親方とのマッチングを行います。その後、試用期間を経て、適性があると認められた人は採用となり、採用後は親方の下で修業を継続し、将来的に独立を目指していきます。

◆おおまかな刺し網漁師さんの1日

〈午前3時〉
出港・網上げ

〈午前5時~7時〉
帰港・市場出荷
網に掛かった魚、貝、エビを丁寧に取り外します。

〈午前8時~正午〉
片付け、網の補修など

〈午後3時〉
明日の操業準備
翌日の網掛けをします。

〈午後5時〉
1日の作業終了

◆講師は地元の現役漁師

どこに網を仕掛け、何を狙うのか考えることはとても楽しい反面、生活を懸けた厳しさがあります。海洋環境や資源変動にも直面しており、苦労も多いと思いますが、この小田原の海で共に働く仲間を求めています。

市漁業協同組合刺網部会長 江森さん

◆募集要項

募集人数:4人程度
対象:刺し網漁業の就業を希望する、申込時点で20歳~35歳の人のうち、次の条件を両方満たす人
・自家用車または公共交通機関などにより自力で移動が可能な人
・日本語でのコミュニケーションが可能な人
受講費用:無料 ※交通費、食費などは自己負担
選考方法:申請時に記載された志望動機により選考
申し込み:7月22日(火)~8月8日(金)に、電子申請システムで

◆入塾後のスケジュール
※研修内容は現段階での予定で、変更になる可能性があります。

令和7年8月:入塾
実地研修・座学の講座を月に1〜2回実施します。
令和7年12月:卒業
令和8年1〜3月:試用期間
試用期間で適性を見極めます。
令和8年4月:本格採用
令和8年5月:就業スタート

※詳しくは、本紙をご覧ください。

【WEB ID】P39898
問い合わせ:水産海浜課
【電話】22-9227