- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県小田原市
- 広報紙名 : 広報小田原 令和7年9月号 第1277号
市立病院は、県西二次保健医療圏で唯一の救命救急センター併設の災害拠点病院です。災害時は、周囲の医療機関と連携し、医療救護活動において中心的な役割を担います。今回は、災害拠点病院としての機能をさらに強化する新たな設備などを紹介します。
《災害拠点病院とは》
大規模な災害などの緊急事態が発生した際に、迅速かつ適切な医療を提供するために指定された病院です。
市立病院では、災害時に被災した患者さんの受け入れなどを行うだけでなく、医師や看護師などで編成した災害派遣医療チーム(DMAT(ディーマット))を複数有しています。過去には、鬼怒川水害や能登半島地震などの被災地、新型コロナウイルス感染症の集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」で災害医療の支援を行いました。
《ヘリポートを新設》
ヘリポートが屋上に設置されることにより、災害時に陸上の交通網が寸断されアクセスが困難になった場合でも、ドクターヘリなどで迅速に患者さんを搬送することができます。また、平時においても、緊急性の高い患者さんの迅速な受け入れや、さらに高度な症例の場合、大学病院などにある高度救命救急センターへの迅速な搬送が可能となります。
《免震装置で安全・安心な建物に》
新病院は、免震構造で設計されており、巨大地震が発生しても、建物が損傷することなく病院機能を維持することができます。揺れを吸収する「すべり支承(ししょう)」や、ゴムの復元力で建物の位置を元に戻す「積層ゴム」、揺れを抑える「オイルダンパー」といった複数の免震装置を計76基設置しています。
令和6年8月ごろの工事の様子
すべり支承
積層ゴム
※詳しくは本紙をご覧ください。
《井水処理施設を新設》
万が一の給水途絶時でも、井水(いすい)を上水として使用することで、途切れることなく医療の提供が可能です。井水は深さ80mの井戸から採水し、井水処理施設でろ過などの処理をした後に受水槽にため、飲用や医療用として使用します。また、受水槽は3日分の医療活動に必要な水量(228立方メートル)を確保でき、災害時に備えています。
◆発災直後の石川県恵寿総合病院の様子
免震構造や井水処理施設を持つ、石川県恵寿(けいじゅ)総合病院では、能登半島地震発災日以降も途切れることなく医療を提供しました。
・免震構造の本館(落下物無し)
・耐震構造の病棟(床頭台転倒)
※恵寿総合病院ホームページより
(※詳しくは本紙をご覧ください)
◆診療科の紹介 消化器内科
常勤医6人で、緊急処置が必要な急性疾患(消化管出血、胆嚢(のう)炎、胆管炎、膵(すい)炎など)から、長期にわたる管理が必要な慢性疾患(各種慢性肝炎、肝硬変、炎症性腸疾患など)まで幅広く対応しています。また、消化器領域の悪性腫瘍(しゅよう)に対する早期診断と治療にも注力しています。
消化器内科 池内哲医師
《最新の内視鏡機器による消化器悪性腫瘍の診断・治療》
日本では、膵がんと胆管がんが増加傾向にあり、当科でも超音波内視鏡を駆使した胆膵領域の悪性腫瘍の診断に力を入れていて、検査件数も年々増加しています。
また、最新の内視鏡機器を使用した消化管早期がんの診断や治療、進行がんに対する化学療法・緩和治療も積極的に行っています。近隣の医療機関と連携し、迅速な診断治療と、それぞれの患者さんに合わせた療養環境を整えるように心がけています。
《新病院の開院に向けて》
新病院の開院を機に、内視鏡機材を含めた診療機材を一新し、内視鏡室も増設する予定です。待ち時間を短縮するとともに、より質の高い消化器診療を提供できるように準備を進めています。
◆病院職員の募集
《正規職員(看護師)》
令和8年4月採用です。
詳しくはこちら
※本紙をご覧ください。
一次試験日|応募締切日
9月26日(金)|9月12日(金)
10月17日(金)|10月3日(金)
11月21日(金)|11月7日(金)
12月19日(金)|12月5日(金)
会計年度任用職員(看護師・看護補助員など)
随時募集を行っています。
詳しくはこちら
※本紙をご覧ください。
問い合わせ:経営管理課
【電話】34-3175
【WEB ID】P27167
問い合わせ:病院再整備課
【電話】34-3175