- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県小田原市
- 広報紙名 : 広報小田原 令和7年9月号 第1277号
私たちの生活の中で使用した水は、きれいな状態で川や海に流れます。この仕組みは下水道が機能しているからこそ成り立つものです。
見えないところで水の循環を支える下水道。そんな下水道の役割や市で行う取り組みについて紹介していきます。
《下水道が担う水の循環》
私たちが使用した水は、汚水管渠(かんきょ)を経て水再生センターに運ばれ、きれいな水となって川や海に戻ります。また、まちに降った雨は、浸水しないように整備した雨水渠を通って川や海に流れます。その水は、川や海から蒸発して雲を作り、雨となって降り注ぎ、再び水道水として私たちの元へ届きます。
下水道は、この循環を担っています。
◆下水道の役割
1 まちをきれいにする
家庭や工場などから出る汚れた水を水再生センターに集めます。
2 水をきれいに保つ
汚れた水をきれいにして、川や海に戻します。
3 浸水を防ぐ
まちに降った雨を排水して、浸水を防ぎます。
《汚水管渠の点検結果》
1月28日に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を踏まえ、本市では2月13日に汚水管渠の自主点検を実施しました。国から要請があった緊急点検では、本市の汚水管渠は対象外でしたが、硫化水素によって腐食の恐れが大きい南町中継ポンプ場と、早川中継ポンプ場からの圧送管の吐け口から下流1kmについて、異常がないことを確認しました。
また、管渠の損傷度合いを把握するため、管渠の中を詳細に把握できるテレビカメラ調査を実施しています。特に、耐震診断が必要な、口径800mm以上の汚水管渠(最大口径1500mm)約12・6kmは、令和4年度からの包括的維持管理業務において調査を実施しており、道路陥没につながるような異常がないことを確認しています。
今後も損傷度合いを把握し、異常が発見された場合は、速やかに必要な補修を行うとともに、破損に起因する道路陥没などの大きな事故が起こらないように未然防止を図ります。
テレビカメラ調査作業の様子
目視点検作業の様子
※詳しくは本紙をご覧ください。
安全・安心な暮らしを守っているよ
《汚水管渠の耐震化》
汚水管渠が災害などによって被害を受けた場合は、水洗トイレが長期間使用できなくなるなど、私たちの生活に大きな影響を与える他、汚水が流出することによる公衆衛生の低下や、道路陥没に伴う交通障害など、社会経済活動にも甚大な影響を与える可能性があります。
汚水管渠の耐震化では、管渠の内面を補強する更生工事を行う他、マンホールとの接続に「可とう継手(つぎて)」を設置しています。可とう継手は、地震などの影響により、管渠がずれても破損を防ぐ部品です。これらの耐震化は、本市において、汚水管渠の総延長約600kmのうち、緊急輸送路下や広域避難所などの排水を受ける重要な役割を担う管渠149kmを優先的に進めています。令和6年度末において、重要な管渠の耐震化率は57・0%となっており、令和13年度までの完了を目指しています。
管内損傷部分の工事前(上)後(下)の状況
《耐震化部分図》
マンホール
地面
可とう継手
更生工事(内面補強)
汚水管渠
※詳しくは本紙をご覧ください。
◆市上下水道局キャラクターおみずまる
市上下水道局発足の日である4月1日、市上下水道局のキャラクターとして「おみずまる」が生まれました。
おみずまるは、市の上下水道事業に興味・関心を持ってもらうために、これから皆さんにライフライン(上下水道)の大切さを伝えていきます。
「きれいな水を保つため、油は流さないでね!」
【WEB ID】P39412
問い合わせ:
・経営総務課
【電話】41-1202
・下水道整備課
【電話】41-1629