- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県厚木市
- 広報紙名 : 広報あつぎ 第1446号(2025年5月1日発行)
スマートフォンのアプリで専門のオペレーターと通話ができ、目が不自由な方の外出や日常生活を支援するサービスを5月から提供します。カメラの映像を共有し、目的地への案内や看板の読み上げなど、周りの状況を伝えながら生活をサポートします。
視覚に障がいがある方の外出支援ではこれまで、専門のガイドが付き添う同行援護支援が一般的でした。新しいサービスでは専用のアプリを起動すると、画面を一回押すだけでオペレーターとの通話ができます。スマートフォンから共有されたカメラ映像を基に音声で周辺の状況を伝え、外出や日常生活をサポートします。
◆安心して外出できる
オペレーターに共有されるのは、カメラの映像と衛星利用測位システム(GPS)の位置情報です。利用者が映した映像から、目的地への道案内や障害物の有無などの情報を音声で提供。交通量の多い道路や点字ブロックが設置されていない歩道、初めて訪れる場所でも安心して移動できるよう支援します。
サービスは利用対象者の意見を踏まえ県内で初めて導入しました。これまでの同行援護支援は数週間前からの予約が必要など手軽に利用できないという課題がありましたが、サービスの導入で解消が期待されます。
アプリを利用した平尾須美子さん(54・山際)は「家族は働いているので一人で過ごすことが多い。一人で外出する時は不安を感じるので、案内役の人にすぐにつながるのはありがたい。困ったときに助けてくれる人が一人でも多いのは心強い」と話します。
◆より過ごしやすい環境を
市では障がいがある方の外出を後押しするため、タクシー代やガソリン代を助成する福祉タクシー利用券、自動車ガソリン購入券を交付しています。他にも聴覚に障がいがある方のために手話通訳者や要約筆記者の派遣サービスを取り入れるなど、誰もが過ごしやすい環境の整備を進めています。
■視覚障がい者遠隔サポートシステムの概要
利用イメージ:
(1)アプリで電話をかける
(2)オペレーターに映像や位置情報が共有される
(3)必要な情報を提供
対象:市内在住で身体障害者手帳を持つ18歳以上の視覚障がい者
費用:無料
利用時間:月2時間
申込み:障がい福祉課や市HPにある申請書を直接または郵送、ファクス、Eメールで5月1日から〒243-8511障がい福祉課【FAX】224-0229【メール】[email protected]へ(利用に条件あり)。
問合せ:障がい福祉課
【電話】225-2221