- 発行日 :
- 自治体名 : 新潟県妙高市
- 広報紙名 : 市報みょうこう 令和7年4月号
~「みんなでつくる”自分の好きを選べるまち”妙高」の実現~
市の会計は、一般会計、特別会計、企業会計に分かれています。一般会計は、教育・福祉や道路・公園の整備など、主に市の基本的な行政サービスを行う会計です。令和7年度の一般会計の当初予算額は、224億3000万円で前年度比4億5000万円(2.0%)の増加となりました。
■歳入の特徴
最も大きな割合を占めている歳入は、地方交付税で、総額の31・6%を占めています。自主財源の柱である市税の割合は、20・4%で、前年度と同水準となりました。
前年度予算と比較すると、市税は個人市民税での国の定額減税の終了などにより2・1%の増。寄附金は、ふるさと納税による妙高山麓ゆめ基金への寄附額が増加していることから111・3%の増となりました。
また、繰入金は、収支不足を補てんするために財政調整基金から7億円を、新図書館等複合施設整備事業に充てるために、体育・文化施設建設基金から5億330万円を繰り入れることなどから、4・9%の増となっています。
■歳出の特徴
目的別の構成比では、子育て、保育、高齢者福祉などの民生費の予算が最も多く、歳出総額の25・0%を占め、次いで教育費、土木費の順となっています。
前年度と比較して増額となった主な理由として、総務費では妙高山麓ゆめ基金事業の寄附額増加や、庁内の基幹系システムを国の標準仕様に合わせるための業務実施などにより、36・3%増加しています。
また、農林水産業費では、旧サテライト妙高を活用したウイスキー蒸留所への改修整備に対する支援などにより35・2%の増。衛生費では、県厚生農業協同組合連合会への支援や、帯状疱疹ワクチン接種を実施することなどから、15・7%の増となっています。
■用語の解説
・自主財源…市税など市が自由に活用できるお金
・依存財源…国や県から定められた額を交付されたり、割り当てられたりするお金
・地方交付税…全ての市町村で一定水準の行政サービスが受けられるように、国が交付するお金
・市債…建設事業などに使うため、国や金融機関から借りるお金
・公債費…借りた市債の返済に係るお金
■市民一人当たりの予算は約76万円 ※令和7年1月1日現在の人口2万9514人で予算額を割っています
令和7年度の当初予算額を市民一人当たりに換算すると約76万円となります。前年度と比較すると約2万円増えています。
民生費…子育て支援や高齢者対策等の福祉などに関する経費 189,706円
教育費…小中学校や社会教育施設、体育施設の整備・運営などに関する経費 122,991円
土木費…道路や市営住宅の整備・維持、除排雪などに関する経費 120,928円
総務費…全般的な事務や税の賦課・徴収などに関する経費 107,471円
公債費…市の借金である市債の償還などに関する経費 64,689円
衛生費…ごみの処理や環境保全、疾病予防や健康増進などに関する経費 62,400円
農林水産業費…農林水産業の振興や農・林道の整備・維持などに関する経費 35,823円
消防費…消防や災害対策などに関する経費 25,475円
商工費…商工業や観光振興に関する経費 16,293円
災害復旧費…災害により被災した施設の復旧に関する経費 7,151円
議会費…議会運営に関する経費 4,631円
予備費…予期しない支出に対応するための経費 1,355円
労働費…労働対策に関する経費 1,065円
・令和7年度末基金残高(見込)約95億3600万円 1人当たり約32万円
・令和7年度末地方債残高(見込)約169億2000万円 1人当たり約57万円
■自主財源が4・4億円増
歳入における自主財源は、前年度から4・4億円増加し、84億円となりました。主な要因として、ふるさと納税による妙高山麓ゆめ基金への寄附額が増加したためです。
ふるさと納税の取組は、市の貴重な自主財源を確保するだけでなく、妙高市の魅力を全国に発信できる有効な手法であることから、引き続き寄附増加に向けた積極的な取組を続けていきます。
■今後の財政運営は?
複雑・多様化する行政需要や地域が抱える課題に対応するため、市は限られた経営資源を最大限に活用しながら各施策を展開しています。
一方で、人口減少や少子高齢化などにより、市税収入等の大きな伸びが期待できない中、施設の運営経費や老朽化対策などの経常的経費の増大が見込まれるなど、財政構造の硬直化が進んでいます。
限りある財源の中では、すべての行政サービスを拡充することは不可能です。「あれもこれも」ではなく、「選択と集中」という考えを持ちつつ、第4次財政計画に掲げた「財政構造の弾力性の確保」「公債費負担の低減」「将来への備え」の各指標の堅持を図り、持続可能で健全な財政運営を目指していきます。
『一般会計・特別会計』『公営企業会計』は、本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。
予算の詳細は、市ホームページをご覧ください。また、市役所や支所、図書館でも予算書をご覧いただけます。
問合せ:財務課 財政係
【電話】74-0007