- 発行日 :
- 自治体名 : 富山県氷見市
- 広報紙名 : 広報ひみ 令和7年10月号
■博物館の新たな収蔵資料
〜文化財レスキュー経過報告〜
令和6年1月1日の能登半島地震の発災以降、博物館が取り組んできたのが文化財レスキューです。10月17日(金)から開催する博物館の特別展「ひみのたからもの」では、文化財レスキューによって市民の皆さまから新たに寄贈された資料を公開します。そこで今回は、現在も続く文化財レスキューの途中経過について報告したいと思います。
8月末日現在で、博物館に寄せられた文化財レスキューに関するご依頼・ご相談などの総件数は72件で、そのうち実際に資料をレスキューし、資料の収集を行ったのが40件、文化財レスキューの取り組みをきっかけに、市民の方から博物館へ資料の持ち込みが16件ありました。
その内訳は近世の古文書から近現代の行政資料や漁業関連資料、古写真、農具や漁具をはじめ製針関連用具、酒造用具、婚礼装束といった生業や衣食住にまつわる民具、美術工芸品など多岐にわたります。
収集・持ち込みの件数は計56件ですが、資料の総数は実に数万点におよびます。地震の後、それだけの数の資料をレスキューすることができたということになりますが、整理作業はいまだ道半ば、レスキューできた資料の全貌を明らかとするためにはまだまだ時間が必要です。
特別展で公開するのは整理作業が終わった資料のうちのごく一部ですが、これからも折に触れてレスキューによって寄贈された資料を公開し、調査や研究にも役立てていきたいと考えています。まずは寄贈者はじめ、多くの皆さまに特別展をご覧いただきたいと思います。
市内で公費解体が続く中、博物館の文化財レスキューの取り組みも続いています。些細なことでも結構ですので、情報をお寄せください。
(博物館主査 廣瀬直樹)
問合せ:博物館
【電話】74-8231
