- 発行日 :
- 自治体名 : 富山県滑川市
- 広報紙名 : 広報なめりかわ 2025年4月号
■DXの推進
令和6年3月に「滑川市デジタルで創る持続可能なまちづくり条例」を制定し、幅広い関係者が連携・協力しながらデジタル技術を効果的に活用することで、持続可能なまちづくりを進めています。
■滑川イノベーション推進事業
持続可能なまちを実現するためには、地域経済を支える市内の企業がDXやESG経営(目先の利益や評価だけではなく、環境や社会への配慮、健全な管理体制の構築などによって持続可能な発展を目指すこと)を進め、社会の変化に対応することが重要です。
令和6年度からイノベーション推進事業を実施し、DXなどの必要性を市内の企業に浸透させるとともに、地域においてデジタル人材を育成することで、将来的に地域の企業を地域の人材が支える「人材の地育地生」による地域経済の好循環を目指しています。
(1)中小企業等のDX伴走支援
DX推進の啓発により必要性を認識してもらい、現状の可視化・課題の抽出を行うとともに改善に向けてDXアドバイザーが伴走支援しています。令和6年度は、市内10社に対して伴走支援を行い、令和7年度も新たな事業者10社に対し伴走支援を行う予定としています。
(2)DXアドバイザーの育成
DXの必要性を理解し、いざ取り組みを進めようとしても、地域のデジタル人材が不足しているのが現状です。将来的に地域の人材が地域の企業のDXを支援することを目指し、DXアドバイザー育成の研修を実施しています。令和6年度は、市内の士業やコンサルティング業など6社8人が受講し、DXアドバイザーの資格を取得しました。令和7年度も新たな受講者に対する研修を行うほか、令和6年度受講者へのステップアップ研修を予定しています。
(3)女性デジタル人材の育成
市では長年若年女性の転入超過が続いており、女性にとって魅力的な仕事の創出や育児・介護との両立が課題となっています。女性がデジタル技術を習得し、リモートワークなど多様な働き方により所得の向上を実現するとともに、市内企業の生産性向上などに貢献することを目的として研修を実施しています。令和6年度は、定員8人に対し30人もの応募があり、令和7年度も新たな女性デジタル人材を育成する予定としています。
■市役所DXの取り組み
市役所内の事務効率の改善と住民サービスの向上を進めるため、令和5年度から民間のデジタル人材を登用し、職員研修や業務の棚卸しによる課題の可視化を踏まえ、職員自身が継続的に改善策を検討する「考える職員づくり」に取り組んでいます。
こうした動きの中から、令和6年度は積雪センサー・カメラの設置や福祉利用券の見直しを行い、令和7年度からは、市民に優しい窓口業務改革や市民と行政が協力しながら地域課題の解決などを目指すきっかけづくりとなるポイント事業の実施などを進める予定としています。