健康 特集 大切な人のために受ける 特定健診・がん検診(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 福井県坂井市
- 広報紙名 : 広報さかい 2025年7月号
ずっといつまでも大切な人との時間がつづくように
■大切な人の笑顔を守るためにいま、できること。
皆さんは健診やがん検診を受診したことはありますか?
年に1度、自分の体と向き合う時間は、自分だけでなく家族の笑顔にもつながります。
◇自分や大切な人の健康を守るための第一歩
日本人の死因の約5割はがんや心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病です。特に、心疾患と脳血管疾患などは、血管の状態が悪化する動脈硬化で発症すると言われています。
また、これらは突然発症するのではなく、毎日の生活習慣の積み重ねで発症します。特定健診では、目に見えない血管の状態や自覚症状の出にくい病気の兆候を見つけることができます。
しかし、令和5年度の市の国保特定健診受診率は、34・9%と国の目標60%に比べて低いのが現状です。健診を受診し、まずは自分の体を知ることからはじめましょう。
また、日本人の死亡原因の1位であるがん。2人に1人が一生のうちにがんと診断されると言われています。しかし、医療の進歩によって、一部のがんでは早期発見・早期治療ができるようになってきました。
市では各項目の対象年齢となった全ての市民に対し、がん検診を実施ています。自覚症状が出る前にがんを見つけ治療ができれば、がんによる死亡率を減らすことができます。定期的にがん検診を受けましょう。
自分自身や大切な人のためにも、今の自分の体の状態を知ることはとても大切です。年に1度、自分の体と向き合う時間をつくりませんか。
■健康診断(特定健診・がん検診)数字で分かるいろいろなこと
◇特定健診の対象年齢 40歳以上
市が行う特定健診は、国民健康保険加入者の男女40歳以上が対象です。国民健康保険以外の保険に加入されている人は、各保険者が実施する特定健診を受診できます。
◇特定健診の受診率 35%
特定健診は、生活習慣病を予防するために極めて効果的です。しかし、対象者の3人に1人しか受診していません。受診しないという選択は、将来の健康リスクを高めることになります。
◇住民健診は実費で受けるよりお得
特定健診:-(マイナス)10,000円
がん検診:-3,500円~-12,000円
健診と同じ内容を実費で受ける場合、1万円以上かかることもありますが、市国保特定健診では500円で受診できます。
65歳~75歳の国民健康保険の人は、受診料0円です。
また、がん検診は種類ごとに費用が異なりますが、数千円から1万円程度もお得に受診できます。
◇がんの罹患リスク
女性:51.2%
男性:65.5%
2人に1人が一生のうちに、がんと診断されると言われています。
◇がん検診の推奨年齢
女性:20歳から
男性:40歳から
女性は20歳から子宮頸がん検診、40歳からは乳がん検診も対象になります。男性・女性ともに40歳からは、肺がん検診・大腸がん検診・胃がん検診が大切です。
◇早期にがん検診を受けたら治る割合
胃がん・大腸がん・乳がん・子宮頸がん:90%以上
肺がん:80%以上
医療技術の進歩により、一部のがんでは早期発見・早期治療が可能になってきました。自覚症状が出る前にがんを見つけることができるがん検診は、死亡率を減少させる確実な方法です。早期発見できれば、80~90%以上治るがんもあります。
◇がんになったときの収入の変化 33%が減
がんの罹患前と後で、収入が減った人は約3割。収入減少と治療費などの支出が増えることは、がん患者さんにとって大きな問題となります。
※厚生労働省、国立がん研究センターなどのデータより
■実際に受けた人に聞いてみた! わたしが健診・がん検診と特定保健指導※を受けた理由
◇40代 れいかさん
乳がん検診
子宮頸がん検診
大腸がん検診
・対象年齢になったから
職業柄、若くてもがんを発症される方を見て、ずっと怖いなと思っていました。市からがん検診の通知がきて、いいきっかけだと思い受けました。受診もスムーズにできたので、毎年受けてもいいなと思っています。
◇60代 かずひろさん
特定健診
B型肝炎検査
前立腺がん検診
・叔父ががんになって
毎年職場で健診を受けていて、今年退職をしたので市の健診に来ました。叔父は健診を受けなかった次の年にがんが見つかって、早く亡くなりました。健診を受けて、自分の身体のどこが悪いかを知っておきたいですね。
◇80代 えみこさん
特定健診
肺がん検診
・自分の健康を維持するため
健診は毎年受けるのが当たり前だと思っていて、乳がんと子宮頸がん検診も2年に1回受けていますよ。ひとり暮らしだから動けなくなると困るし、普段から運動もして自分の体は自分で守ろうと思っています。
◇70代 あきひこさん
特定健診
大腸がん検診
前立腺がん検診
・家族に安心してほしい
妻から一緒に行こうと言われるので、本当はめんどくさいけれど、定期的に健診を受けています。がんになったら家族に迷惑をかけるから。市の健診は会場がたくさんあるから、空いてるところを選べるのもいいですね。
◇60代 ともよさん
特定保健指導
・自己流ではなく、プロにアドバイスをもらえる機会
夫の退職を機に市の健診を受け始めました。特定保健指導を受けるきっかけは、市から通知がきたからです。健診後の指導は社会保険の時はなかったので、いい機会だしちゃんと聞こうと思って。
特定保健指導では、専門の知識をもつ指導員さんと健診の結果をみながら面談しました。わたしは1kgオーバーしていた体重を、3カ月後に落とすことが目標でした。指導内容は、食生活や運動習慣、全体的な生活のこと。アドバイスも無理のない範囲内で、わたしの生活に合った方法を教えてくれました。
3カ月後には1kg体重が減っていました。今までも自己流で食事量を減らすことはしていましたが、自分に甘くなっちゃうので、3カ月という期限を決めてもらえたのがすごく良かったです。6カ月経ちますが、体重を維持できているんです。簡単に1kgが落とせないと実感できたから、もう増やしたらいけないと思って。
今年の健診では、指導の対象にならないように気をつけています。
※詳しくは、本紙7ページをご覧ください