くらし 防災総合演習
- 1/52
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 福井県永平寺町
- 広報紙名 : 広報永平寺 令和7年7月号
■防災総合演習
725人が訓練
参加機関からの感想などを紹介
6月1日、永平寺河川公園で永平寺町総合演習を開催しました。風水害での警戒レベル3を想定に、町の災害対策本部設置による情報収集活動や避難所開設などの初動訓練をはじめ、水防訓練や土砂災害救出訓練、応急手当訓練や各関係機関連携訓練などを実施しました。
この訓練に永平寺町内外の26機関から725人が参加。町民ら約100人も見学に訪れ、防災意識を高めました。
各地区の自主防災会が消防団と協力して水害を防ぐ土のう作りや積み土のう工法などに挑戦。田辺憲治さん(宮重)は「地域の防災を考えるきっかけになった。昔、水害があったとき、土のうの対応が遅れた。今回、積み土のう工法などの体験ができたので、有事の際に役立てたい」と話していました。
◇はぁもにぃ永平寺
演習では、はぁもにぃ利用者が福祉車両で避難する様子を見ていただきました。たくさんの住民が熱心に訓練に取り組まれていたこと、私たちにお声かけいただいたことを心強く感じました。
◇国土交通省近畿地方整備局
排水ポンプ車
◇セッツカートン(株)越前工場
ダンボールベッドの要請がありましたら、速やかにお届けします。
◇北陸電力送配電(株)
有事を想定し、具体的な内容を織り込んだ訓練を行うことができました。
◇町社会福祉協議会
参加した多くの協力団体と今回のように一堂に会してそれぞれの訓練を見ていく中で、改めて災害への備えと日常的な連携の大切さを痛感しました。
有事の際、要支援者の移動は家族だけでは厳しいと思います。緊急時に遠慮せずSOSが出せてスムーズに避難できるよう、個別避難計画の作成過程などで、普段から地域内での理解を得ていくことや協力の必要性を感じました。
◇日本システムバンク(株)
ドローンの防災シーンにおける有効性や必要性について、好意的な声を多数いただくことができ、意義ある参加となりました。
日本システムバンクではドローン減災士という資格と国家ライセンス資格を中心にドローンを防災に活用できる人材の育成を進めています。
◇日本商運(株)
各連携が取れて地域防災の学びを得る良き機会をいただけました。
今回の防災訓練では、実際の災害を想定した避難訓練や初期対応の流れを確認することができ、改めて情報共有や各連携の重要性を感じました。訓練で得た知識と災害物流BCP対応について防災計画の見直しをかけてつなげていきたいと思います。
◇福井地方気象台
個々人が我が事感をもって演習に対応していたのが印象的でした。気象台の発表する防災気象情報は自治体が発令する避難指示等よりも先に発表されます。このため、避難指示等が発令されていなくても、スマホやパソコンなどで「雨雲の動き」や「キキクル」、河川の水位情報などを用いて、自ら避難の判断をしてください。また、自治体から警戒レベル4避難指示や警戒レベル3高齢者等避難が発令された際には、速やかに避難行動を取ってください。
避難は、指定された避難場所へ向かうことにこだわらず、川や崖から少しでも離れた、近くの頑丈な建物の上層階に避難するなど、自らの判断でその時点で最善の安全確保行動を取ることが重要となります。
◇永平寺町建設業会
各種団体の活動がわかり、安心して暮らせる永平寺町を実感しました。
◇防衛省自衛隊
いざというときに迅速的確に行動できるよう、日頃から自治体や関係機関との連携を、より一層円滑に図っていきたいと思います。
◇永平寺町防災アドバイザー酒井明子先生
能登半島地震では、多くの道路が通行止めになり、33地区が孤立状態に陥りました。孤立地区内では、倒壊家屋の下敷きになった人や骨折した人がおられ、肺塞栓で亡くなる人もいらっしゃいました。自衛隊も警察も進入できませんでした。建物から救出するにも、足が見えていても助けることができませんでした。消防や自衛隊などが到着するまで、いち早く動くのは住民でした。液状化現象で首まで埋まってしまう人を救出するのも住民でした。救出された人の応急手当には、住民の力が必須でした。
続いて、能登豪雨が発生しました。各自宅では、濁流の中、土のうを積んで自宅への浸水を防ぎました。90歳代の人が、土のう袋を50個作って、自宅に泥が流れ込まないようにしました。一人暮らしの人は、「みんな大変だから、自分のことは自分がやらないと」と言っていました。
災害に備えてできることは、日頃からみなさんで話し合ってやっていきましょう。とにかく、「逃げ遅れないこと」そして「早めの避難」です。個別避難計画や地区防災計画がとても重要です。一緒に取り組んでいきましょう。
◆永平寺町個別避難計画
(令和7年5月30日現在)
67集落 342件