- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県伊那市
- 広報紙名 : 市報いな 令和7年11月号
■伊那市議会ひとくちメモ『決算特別委員会とは』
議会が年度ごとの決算を審査するために、特別に設置する委員会です。主に予算が執行された経費が適正かつ効果的、効率的に使われたかどうかを市民の代表である議会の立場からチェックし、その結果を次年度以降の市政運営に反映させることを目的としています。
伊那市議会では、議員全員(議長はオブザーバー)が委員となり、3日間の日程で審査します。
問:基金の現在高は232億円で、市民一人あたりの基金残高は県下19市平均の2倍あります。本来、市民のために使うべき予算を使っていないのではないでしょうか。
…18種類の基金(市の貯金)があります。令和6年度の一般会計の歳出決算額はおよそ385億円。
答:例えば、財政調整基金は非常時に不足する一般財源を補うために、ある程度の残高が必要になります。
また、廃棄物処理施設整備基金は、伊那中央衛生センターの建替えに、公共施設等管理基金は、小中学校施設などの長寿命化対策に備えています。取崩しと積立のバランスを取りながら、柔軟に市民にとって必要な事業へ充てていきたいと考えています。
問:「伊那市こども計画」を策定しましたが、子どもの権利条例を研究する動きがあります。子どもの権利条例の策定にあたっては、こども部と教育委員会との連携と、子ども自身の声を聴くことが重要だと考えます。今後どのように進めていく予定でしょうか。
答:現在、庁内の検討委員会で研究を始めており、教育委員会や人権の担当とも連携していきます。「子ども・子育て審議会」や関係団体などの意見をうかがい、専門的な審議会を立ち上げる必要があれば検討していきます。子どもを含め、市民の意見を慎重に聴いていくことが大事だと承知しています。
…令和6年度の児童福祉費の歳出決算額はおよそ42億円。
問:国民健康保険の基金について、他自治体では給付費の繰越金の何%などと目標をもって積立をしています。伊那市は積立についての基準はどう考えているのでしょうか。
答:現在の残高は5億5千万円ほどで保険給付費の12%程度となっています。伊那市では5億円程度の基金を持っていることで安定した財政運営ができると考えています。
…令和6年度は2,400万円余りを積み立てました。
問:学校給食で有機米を食べた子どもたちの反応や、集落支援員の業務も踏まえ、市の手応えや感想は?
答:学校給食への有機米の提供を通じて、生産者と児童が接する機会を設けたことで有機農業への理解が深まったと感じています。また集落支援員は、生産者と学校、地域との調整役として活動しています。
…有機米の学校給食提供量1.8トン。
文責:伊那市議会広報委員会
