くらし 議会だより-9月伊那市議会定例会 一般質問(4)

■唐木 拓(からき たく)
▽伊那北駅前ロータリー逆走防止について
問:伊那北駅周辺の整備計画に伴いAIカメラを設置したが、逆走車はカウントできたか。
答:建設部長…35日間出入りの車の台数をカウントし逆走車は370台あった。

問:そんなにも多くの車が逆走しているのは問題であり対策が必要ではないか。
答:市長…バス、タクシー事業者と警察と協議してロータリー内の路面に矢印などを表示して、一方通行を周知させるよう進める。

▽ニワウルシ対策について
問:昨年、ニワウルシの質問をして市のホームページに対策が掲載されたが、まだ周知が足りていない。
答:市長…ニワウルシも市内全地区の衛生自治会にお願いし、アレチウリ等の特定外来植物に加え一斉駆除の対象としている。

問:行政主導で手を打たないと生育範囲も広がるため、何らかの対応はできないか。
答:市長…私有地に生えている場合は地主の責任であるため、分布拡大阻止として地区から要望があれば市から所有者へ駆除の依頼をしていく。

■髙橋 明星(たかはし めいせい)
▽カレーを箸で食べている学校への対応は
問:未だに給食のカレーを箸で食べている学校がある。スプーンの導入予定は。
答:市長…西箕輪小・中学校と東部中学校でスプーンが使われていない。今年度内には導入予定。

▽命を守る暑さ対策と、学用品の備品化の提案
問:熱中症対策として冷感グッズを凍らせておく小型冷凍庫を各教室に設置できないか。
答:市長…冷凍庫を購入する考えはないが、費用対効果を勘案して効果的な熱中症対策の研究を進めていく。

問:使用頻度の低い学用品を学校の備品とすることはできないか。
答:教育長…保護者負担の軽減に向け、学用品の見直しなどを進めるように各学校に働きかけていく。

▽こども誰でも通園制度実施にあたって
問:伊那市ではどこの園を実施園とする予定か。
答:市長…公立園一園で一般型での実施を考えている。実施園については検討中。

▽里帰り出産時における保育施設の受入について
問:里帰り出産などに対応した伊那市独自の保育制度を創設できないか。
答:市長…里帰り出産は、基本的には祖父母などの協力をお願いし、一時的に協力を得られない場合はファミサポ事業の利用が可能。短期の預かり制度は他市町村の状況を参考に研究していく。

■伊藤 のり子(いとう のりこ)
▽木質バイオマス発電の検証について
問:令和6年3月の一般質問で木質バイオマス発電について質問し、市長からは「美和ダムの流木や間伐材を使えば材料調達は難しくない」との答弁だった。しかし、令和7年6月に発電所を視察すると流木の在庫はほとんどなく、実際には材料の多くを上伊那森林組合から購入している状況だった。調べると過去の流木はすでに処理済みで、残っているのはわずか33トンほどにすぎない。発電実績は計画の3割弱で、売電収入は当初見込みの2割に留まっている。そのうえ、市の負担はこれまでに約1億2千万円、2台目を導入すれば合計で約1億4千万円に達する。こうした現状を踏まえると、この事業が本当に市として取り組むべきものか、改めて検証が必要だと考える。
(1)材料不足が深刻な状況をどうお考えか。
(2)今後の稼働見込みは。
(3)2台目を導入するのか。
(4)発電機がフィンランド製の理由とメンテナンスについてはどうか。

答:市長…
(1)今後も未利用材を最大限活用し、脱炭素と安定的な発電事業の継続を目指す。
(2)安定稼働を目指す。
(3)1台目の稼働が順調でない限り、2台目は考えない。
(4)国内メーカーには50キロワット規模の発電機がなく、国内での導入実績や保守体制を考慮して選定した。日常のメンテナンスは上伊那森林組合職員が担当し、大規模な修理は設置業者が対応している。