くらし [特集]それ、詐欺です!(1)
- 1/35
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県東御市
- 広報紙名 : 市報とうみ 2025年8月号
■~急増する詐欺被害~
近年、身近なところで多発しているSNS型投資・ロマンス詐欺の手口、また実際に東御市消費生活センターに相談が寄せられた事例をまとめました。大切な家族やご自身を守るために、詐欺の手口を知り、身近な人とも共有してみてください。
◆代表的な詐欺の手口
▽架空料金請求詐欺
「未払いの料金がある」など架空の事実を口実とし、金銭などをだまし取る詐欺です。
『インターネットの未納料金があるので、明日までに支払をしないと裁判になる』
▽オレオレ詐欺
子どもや孫になりすました犯人から電話があり、仕事などのトラブルを口実にお金を要求する詐欺です。
『事故を起こしちゃって、訴えると言われてて、すぐにお金が必要』
▽還付金詐欺
自治体や税務署などの職員を名乗り、「医療費や年金などの還付金がある」などと言ってATMを操作させ、現金を振り込ませる詐欺です。
『ATMで還付金を受け取れるので、受け取り手続きのため、今から携帯電話を持ってATMへ』
▽急増中 SNS型投資・ロマンス詐欺
SNSなどを通じて、対面することなく交信を重ねるなどして関係を深めて信用させ、金銭などをだまし取る詐欺です。
県内でも被害が拡大している手口で、その巧妙な手口と対策について次ページで紹介します。
◇若い世代もターゲットに!
昨年度、県内で確認された「SNS型投資・ロマンス詐欺」の被害件数は141件、被害額はおよそ17億5,522万円にものぼり、被害に気づかずに泣き寝入りしてしまう人も少なくありません。被害は、高齢者層に限らず、若者から中高年まで幅広い世代に広がっています。
◇SNS型投資・ロマンス詐欺被害認知件数・被害額(暫定値)
出典:長野県ホームページ
◆SNS型投資詐欺の手口
第1章 接触
SNSで知らない人や久しぶりの知人を装ったアカウントから友達申請やメッセージが届きます。
『Aさん、はじめまして!プロフィールを見てメッセージしました。』
第2章 信頼関係づくり
毎日のやりとりで徐々に信用させ、相手は「投資に詳しい」「特別な情報がある」と思わせてきます。
第3章 少額投資を勧める
だんだん信頼が芽生えたところで、最初は少額で投資を勧めてきて、偽の投資サイトやアプリに振り込ませます。
『最初は1万円くらいでも大丈夫です!専用のサイト紹介しますね』
第4章 利益が出たように見せる
『3千円の利益が出ました!すぐに引き出せますよ』
少額の利益が出たと安心させて、「本当に稼げる!」と思わせることで、大きな金額を預けさせることが狙いです。
第5章 高額投資の誘い
『もっと入金すればもっと利益が出ますよ!今月中なら特別に税金も掛かりません』
第6章 出金しようとすると
「税金が掛かるから、さらに20万円入金して手続を済ませてください」などと、さらに金銭の支払を要求してきます。
結局、出金するために20万円振り込むと、相手のアカウントが削除され、連絡が取れなくなってしまいます。
◇対策のポイントと解説
知らない人からメッセージが届いたらまずは「詐欺」を疑いましょう!
・有名人を装っていたり、プロフィール写真が華やかなことが多いです。
・中長期で関係性を築きながら相手をだます手口が増えています。やりとりを継続してしまうと疑いにくくなってしまいます。
投資の誘いが来たら詐欺を疑いましょう!
・この時に「もしかしたら詐欺?」と気付くことができないと、相手の手口にハマってしまいます。
・「すぐに儲かる」「特別に教える」など誘い文句に要注意!
・投資に必要だと称し、身分証(運転免許証)や顔写真の提出を求められます。提出してしまうとあなた名義で勝手に銀行口座や暗号資産取引口座が開設され、犯罪に利用されます。
・実際に報酬が得られてしまうと、すっかり相手のことを信頼してしまい、自分がだまされているとは思いません。
・高額投資の誘いがあっても、相手の「必ず儲かる」「すぐに元が取れる」などの甘い誘惑に乗せられて、詐欺と気付くことができないケースがほとんどです。
詐欺に気付く最後のチャンス! 出金しようとするとお金がかかるは詐欺確定!
・この時点でようやく怪しいと気付く方がほとんどです。
・SNS型の詐欺は、相手のアカウントを削除されてしまうため、気付いたときには相手の身元がほとんどわからず、十分な証拠も残りません。