くらし [特集]令和7年度 高森町の予算(1)

3月19日に議会で決定された令和7年度の予算は、その全てが、町の将来像「なりたい『あなた』に会えるまち」を目指し、さまざまな事業を実行します。
まちづくりの設計書でもある予算の概要をご案内します。
[令和6年度一般会計予算額]76億7,000万円→[令和7年度一般会計予算額]75億3,000万円
令和6年度から1億4千万円の減額(一般会計)

一般会計の歳入

一般会計の歳出

■令和7年度の予算編成
町では借入金の返済を進めるなど、財政の健全化の取り組みを継続しています。しかし今後も福祉・医療・介護などの社会保障経費や公共施設の老朽化対策などの将来負担増が見込まれます。これらの将来負担を見据え、限られた財源の中であっても行政サービスが低下しないように、既存事業や新規事業などを十分に精査し、次の3つを重点として予算を編成しました。
[1]計画の6年目で後期期間の初年度となる第7次振興総合計画の具現化と各施策の目的や基本方針の実現を目指し、諸施策を立案し、事業費を見積もること
[2]町長の公約(壬生町長2期目)を実現するべく、地域に根差した人材育成を中心に、令和7年度でより多くの実現と充実に向けた取り組みができるよう、公約に基づくまちづくりの方針を全施策に的確に織り込むこと
[3]最小の経費で最大の効果を上げることを念頭に置き、健全な財政を維持するためにあらゆる財源の確保について最大限の努力をするとともに、課題の解決に向けて必要な事業を推進しつつ、事業の効果などを十分に勘案すること

■一般会計の概要
令和7年度⼀般会計予算案の総額は75億3,000万円、前年⽐1億4,000万円の減額(1.8%減)です。主な減額の要因は、下市田保育園施設改修整備事業の終了や地域開発事業特別会計への繰出金の減などです。
歳入のうち個人町民税は、定額減税の終了などにより前年比6,900万円増の6億1,400万円です。地方交付税は、前年比6,000万円増の23億円を見込んでいます。財源確保では、国や県の補助金などを最大限に活用しつつ、なお不足の分として、財政調整基金やふるさと元気づくり基金など各種基金から合計3億2,900万円を繰り入れます。
施策や事業の骨子は次のとおりです。
妊娠期から思春期まで子どもと保護者を切れ目なく見守る場として「たかもりこども家庭センター」を設置し、社会福祉士、保健師、子ども家庭支援員が連携し、支援します。また、18歳以下の子どもが医療機関を受診する際の窓口負担500円を4月から無料化します。町立保育園では、これまで3歳以上児に持参してもらっていたご飯について、町での提供を開始しパン代を含めた主食代を町で負担します。あわせて町内私立認定こども園にも主食代分を補助します。
小中学校では、子育て支援の一環として、学用品費や校外活動費(修学旅行費)の個人負担の一部を公費負担し、保護者の経済的負担を軽減し子育て世代の家計を支援します。
家庭から出るごみの中で最も多い生ごみのリサイクルを促進するため、リサイクルステーションに生ごみ処理機を設置し、収集・処理の実証実験を行います。
脱炭素社会実現に向け、太陽光発電設備・蓄電池の設置に対し、引き続き補助金を交付します。また、町内企業から排出される二酸化炭素量を見える化し削減する取り組みを支援します。
道路関係では、城岸橋架け替えは5月末に終了し供用開始予定です。続けて町道I-1号線の下市田区側(県道市田停車場上市田線~大丸山信号機)の改良工事に着手します。町道I-6号線(八日市場線)は、令和12年度末供用開始を目指し拡幅改良事業に着手します。令和7年度は、詳細設計を実施します。
公共施設では、老朽化している福祉センターについて、令和6年度に行った基本設計を基に建て替えの実施設計に着手します。農業振興関係では、市田柿生産の維持を図るため、柿むき機の購入に対する補助制度を創設します。

◇借入金の状況
年度末借入金(地方債)残高
一般会計の残高
令和3年度決算:58億749万円
令和4年度決算:56億4,022万円
令和5年度決算:56億4万円
令和6年度決算見込:59億8,305万円
令和7年度末見込:64億2,934万円
町道整備、橋梁整備や福祉センター改築実施設計などの財源を確保するため、全部で約3.7億円の借り入れを予定しています。
年度末借入金残高については、令和6年度末見込額と比較し、約4.5億円の増額となっています。