- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県上松町
- 広報紙名 : 広報あげまつ 令和7年1月号(728号)
新年明けましておめでとうございます。
二〇二五年、令和七年、皆様には健やかに新しい歳をお迎えのこととお慶び申し上げます。
また、平素より上松町発展のためご理解とご協力をいただいておりますことに対しまして厚くお礼申し上げます。
さて、昨年は新型コロナ感染症による影響が落ち着きを見せる中、正月早々の能登半島地震や全国各地で起きた豪雨災害などに代表される自然災害などが起きて大変な状況がありました。
しかしながら、当町にとりましては比較的平穏な一年であったと思います。
そのような中、一昨年の上松町の人口は二十四年ぶりに社会増に転じ、昨年の人口も十一月末現在で社会増となっており十二月末の統計で二年連続の社会増が期待されています。
また、昨年四月には才児地区における養豚場が一部完成し、本格的に事業が始まり、この春には初めて出荷する運びとなりました。県内最大規模の農場は、今後、食糧の地産地消にも貢献し、ブランド豚として出荷できるようになれば町内の農業構造の転換、更には飲食業や観光業への波及効果も期待できる明るい話題と云えます。
また、町内においては小水力発電事業が官民でそれぞれ進んでおり、昨年秋には県と町が進めて来た吉野小水力発電所において発電された電力が売電できるようになりました。
小水力発電所建設については県内大手企業が当町とともに進めていきたいとの意向を持っており、今後適地について更に研究し、事業化について検討してまいりたいと考えているところであります。
養豚場や小水力発電所の建設は「持続可能な地域づくり」を目指したものであり、小さな自治体の試みではありますが、時代を先取りした事業としてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。その解決に当たっては様々な課題があると思いますが、真摯に町民の皆様のご意見を拝聴しながら進めてまいりますので、更なるご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。
さて、今年の干支は「へび」であります。「巳年(みどし)」生まれの方は思慮深い性格の人が多く、それに加えて頭がよく、状況判断に優れているため、指導的な立場に立っている人も多いとのことです。
また、皆さんの家の玄関や神棚の正月のしめ縄は、蛇が互いに絡み合った姿がルーツという説もあります。蛇は苦手という方もいますが、蛇の生命力、毒、強さ、脱皮を繰り返す再生する力に昔の人々が注目していたものと思います。活力ある一年になることに期待するものであります。
そして今年は二十年に一度行われる伊勢神宮式年遷宮御杣始祭が六月に行われるということで、現在、木曽奉賛会が中心となって準備が進められております。伝統的な伐倒方式である「三つ紐伐り」により御神木が匠と若い杣人の手によって寝かせられ、翌日は老若男女が集い町内を曳行されます。
また、奉祝イベントとして木曽郡全体で盛り上げようと郡内各町村に伝えられてきた伝統芸能を披露しようと現在準備が進められて来ております。
二十年に一度の慶事を通じて上松町のみならず木曽の伝統・文化、そして歴史を世界に広く知らしめることが出来る良い機会と期待しているところであります。
この一年が町民の皆様にとりまして、また普段は遠く離れて暮らしているご家族の皆様にとりましても、明るく、穏やかな、そして健やかな一年となりますことをご祈念申し上げまして新年に当たりましての挨拶といたします。
令和七年 元旦
上松町長 大屋 誠